第11話いざ体育館へ

「お呼びいただき感謝します。マスター」

「あ~ここがあるじの住む世界か~ずいぶんきたねぇ~場所に住んでるんだな。」


 出てきたデラクはいきなり教室を見てけなしている。いや、どちらかと言えば俺が住む世界を貶しているのか。


 デラクには妖精種の中でも上位存在だけが持つことができる妖精眼というものを持っている。その妖精眼は別名「世界を見つめる目」とも呼ばれ妖精そして生物にとって住みやすくきれいな場所を見分けることができるという目を持っている。


「悪い悪い、だがこっちもデラクの力を借りないと生き残れないんだ。頼む、力を貸してくれ!」

「主の命令だから聞き届けるよ。で?これからどうするつもりなんだ?」

「ここの全員で体育館へ向かいたい」

「たいいくかん?てのはわからないが要はこのお荷物どもを庇いながらその場所に行けってことか?」

「ああ、そういうことだ。」


 デラクは少し考え込みお荷物と言った生徒たちと今回の護衛になる二人を見る。


「主だけを守るのならこの三人でも敵に指一本触れさせないだけの自信はあるがこんなに多くのお荷物を守りながらだと絶対にどこかに綻びが生じるぞ。」


 お荷物と呼ばれ睨みつける生徒がチラホラいたがそんな生徒たちにデラクは一睨みすると圧が強かったのか睨みつけていた生徒たちは一斉に視線をそらした。


「それでも頼む。俺にはこいつ等を見捨てるっていう選択肢が取れないんだ。」

「……ナイト、お前はいいのか?」

「私は大丈夫ですよデラク」

「……はあ~わかったよ。」


 そう言うとデラクはどこからかデラクより一回りも大きな大鎌を取り出した。


「ほら行くんだろ?お荷物どももさっさと準備しろ。この俺が守ってやるんだからありがたく思え。」

「わ、悪いお前らデラクはこんなやつなんだ。すまんが体育館へ行く準備をしてくれ」


 そういうと嫌な顔はしていたが各自立ち上がり準備を始めた。


「なあ直弥なおや?編成はどうするんだ?」

「ナイトが前衛、デラクとライムが後方で後ろからの敵のカバーといった感じかな。その三人の間に俺たちが入り込んで速やかに体育館まで移動する。」

「うん、OKわかった。それで行こう。」


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次更新は三日後の5/20に更新します。

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