第7話新たなる仲間(2)

「そう言えば俺どのくらい眠っていたんだ?」


「う~ん、多分だけど二時間くらいかな。」


 顎に手を当て考える素振りをするあきら、その視線は空を眺めていた。


「そっか、結構眠っていたんだな……」


「それでさ、状況把握のためにもお前が眠っている間のこととそれからこれからのことを話そうと思うんだけどいいか?」


「ああ、お願い。」


「と言っても寝ていた時のことを話すとはいったが特段重要なことはあまり無いんだよな。だから手短に。」


 彰に頼むとまず俺が眠っている間の話をしてくれた。


「まずお前が倒れた直後の話だがさっきもした通り、みんなに直弥なおやのことやナイトのことアオゲーのことを根掘り葉掘り聞かれたんだ。」


「それで?」


「ああ、んでな根掘り葉掘り聞かれている最中、時間的にはお前が倒れて十分くらいだったかなナイトが返ってきたんだ。まあナイトはお前の様子をみてはいたが特段気にすることもなくバリケードの外で警戒態勢に入ってそのままって感じだ。んでまああとは簡単に事情説明と弁明をしていただけだな。」


 そっか、ナイトは結構早くに戻ってきていたんだな。


「ああ、それと重要なこと伝い忘れていた電気製品が使えなくなっているスマホもだ。」


「まじかそれはやばいな……」


 電気製品が使えないのは現代社会では致命的だ。


救助を呼べないとなるとこれからどうするべきか……


「……そういえば生存者は!?」


 俺は飛び起きるようにその話を持ち出した。ナイトには生存者の救出も頼んだ、誰か生きていればいいのだが……


「聞いてみたがいなかったらしい。二階しか確認していなかったみたいだからもしかしたら他の階にいるかもしれない。」


「そうか……」


 俺が暗い顔をしているのを気にしてか肩を叩いて彰が励ましてきた。


「まあ、そんな暗い顔すんなよな。まだ生存者がいないと決めつけるには早いしこれから探せばいい。」


「ああ…」


「んでな、今から話すのがこれからのことなんだけど俺たちこれから全員で体育館に向かわないか?」


「体育館……?」


 うちの学校の体育科は広さだけで言えば全国の中でも上位に入るほどにでかい。


ただ広すぎるだけであそこには何もないそれよりは学校を脱出して家なり警察署なりに行くべきではないのか。


「ああ、体育館だ。」


「なんで?」


「あそこには災害時のための備蓄だったりしばらく立てこもれるだけの設備が整っている。それにもし助けが来た場合真っ先に体育館から確認すると思うんだ。」


 確かにそれもそうかあそこが安全かは、はっきり言ってナイトさえいればどうとでもなるし籠城するならあそこが一番安全ではあるのか。


「皆も納得している。あとはお前だけなんだがどうする?」


 迷うことはないどのみち体調的にも自力で家に帰るなんて無理なんだから。


「行こう!体育館へ。」









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