第10話 六人目②

 古蔵 菜橇の意識を離れて覚醒を待つ。

 縁が出来て繋がったのでのんびりと何が起こるのかと期待していると、意識の覚醒を確認。 感覚情報が伝わって来た。


 古蔵 菜橇は自室のベッドで横になっていた所をむくりと身を起こす。

 寝起きは良くないのかしばらくぼーっとしていた後、のそのそとトロ臭い動きで部屋から出た後、洗顔と朝食、後は身支度を整えて学校へ出発する。


 ――??


 古蔵 菜橇は本格的に目が覚めた朝食時ぐらいから違和感を感じていたが、準備を優先して努めて気にしなかった事があった。

 それは自分に生まれた新しい感覚。 生体エネルギーを感じ取る力だ。

 視覚的に捉えている訳じゃないので、何となくわかるってレベルの感覚だけど(大)だけあって効果が非常に高い。


 内心で首を傾げながらも登校。 自転車通学なので愛車に跨って軽快に移動。

 安全運転を心掛けつつも周囲の人間に意識を向ける。 やはり感じるようで、何だろうと首を傾げていた。

 まぁ、記憶が消えているから当然の反応よね。


 この娘は自分が引いた能力をどう解釈するのかしら? ちょっと興味深いわ。

 そんな事を考えつつワクワクと期待しながら古蔵 菜橇の日常を眺める。

 古蔵 菜橇は割と早い段階でこの能力と折り合いを付けたようね。 どう言った物かは感覚的にだけど薄っすらと察したみたいで、何らかのエネルギーの強弱を見極めると解釈したらしい。


 その際にチラッと魔力か何かかな?って発想が出る辺り、この世代の人間は発想が柔軟よねぇ。

 ただ、感知できるだけでそれ以上の能力じゃないから、エネルギーの感じを覚えて誰がどこに居るのかを把握したり、どの程度のエネルギーを保有しているかの点数を付けたりしている。


 ちなみに点数は自分を百点として比較しているみたいね。

 退屈な授業中に使っていないノートに席順に点数を付けたりしていたわ。

 親友の何とかちゃんは三十二点。 嫌いな何とかって数学教師は六十点。 気になる男子の何とか君は四十四点らしい。


 そう考えると古蔵 菜橇のエネルギー――この場合は保有量は他より結構高い事になるわね。

 経験にない感覚だからこう言うのって新鮮なんでしょう。 しばらくは飽きもせず周囲の採点に夢中だったけど一週間もすれば飽きたみたいね。 やらなくなってきたわ。


 新鮮な経験も時間が経てば鮮度が失われる。 この感覚も日常の一部として受け入れつつあった、ある日の事だった。

 それは三十二点の親友ちゃんと他の付き合いのある友達と遊んだ帰り道での出来事。

 少し遅い時間になったのですっかり暗くなった道を歩いている所だった。


 ――古蔵 菜橇はふと嫌な気配を感じたのだ。


 あら? あらあら? ちょっと面白くなってきたんじゃない?

 感覚はこっちにも伝わって来るので何を感じたのかは私にも分かった。

 その感覚の出所は見通しの悪い十字路の角。 花が置いてある場所からだった。


 古蔵 菜橇の記憶では結構前に交通事故が遭った所ね。 好奇心とやや強い恐怖が伝わって来るわね。

 さぁどうすると見ていると古蔵 菜橇は恐る恐ると言った感じで気配に近づくと――そこから不定形の靄の様な物がはっきりと見えた。


 瞬間、古蔵 菜橇の思考が真っ白になり大きな悲鳴を上げる。

 空白の後、即座に浮かんだのは身の危険と恐怖。 そして現れた脅威の排除を強く願うと、古蔵 菜橇の思念が形になって周囲に拡散。 靄はそれをまともに喰らって消し飛んだ。


 そう言えば魔力放出も引いてたわねと思い出す。

 古蔵 菜橇の思念がエネルギーとして放射された結果ね。 他にはちょっと強い風の様な物が吹いて木々が揺れた程度だけど、指向性も持たせずに放ったにしては中々の威力なんじゃない?


 古蔵 菜橇は自分が起こした現象に驚いてそのまま全力疾走で帰宅。

 自室のベッドに倒れ込みながら、自分に起こった出来事を反芻する。

 流石にこの手の呑み込みは早く、常識から外れているとは思いつつも自分で納得できる合理的な解を導き出したわ。


 結論を言うとあの靄は霊的な存在で、吹っ飛ばしたのは自分の能力だと。

 ふーん。 まぁ、いい線行ってるんじゃないかしら?

 前者はともかく後者は大正解。 その前者もそこまで大きく外していないから悪くない考えね。


 幽霊や亡霊など、現世に未練などを残して生者に何らかの干渉をしてくる。

 少なくとも古蔵 菜橇の解釈では霊的存在はそのように捉えているわ。

 まず、結論から言ってしまうと、そう言った霊的な存在は実在しない。

 

 魂――要は人を構成する核となるエネルギー体は肉体から離れると世界に取り込まれ、その際に残存エネルギーがあればそれに応じた生命体へと生まれ変われる。 ただ、確定ではないので、運が悪ければそのまま世界に消化されてしまう。

 

 ……まぁ、こっちの人間は構造上、高い確率で転生するけどね。


 それはそれとして霊的な存在は居ない。 なら古蔵 菜橇が見た物は何か?

 答えは残留思念。 どう言った存在かと言うと古蔵 菜橇のようにエネルギーを放出できる存在が死の間際に残した残留物。 それがこの世界で言う霊的な存在の正体だ。


 こっちでは超能力という括りだが他所の世界では魔法という括りで捉えられている異能力。

 本質はイマジネーションの具現化にある。 最期の瞬間、才能のある存在が思念をエネルギーに乗せて放ち、それが残留した物。 これが霊の発生するメカニズムだ。


 当然ながら器を持たないただのエネルギーの塊なので放置しておけば霧散するような脆弱な存在。

 その証拠に古蔵 菜橇の放った波動であっさりと散った。

 もうあの靄は完全に霧散したので現れる事はないでしょうね。


 古蔵 菜橇は落ち着いたのか自分の能力の検証を試みるみたい。

 適当に物を並べて念じる。 コツを掴めば割とあっさり出来るとは思うけど、大丈夫かしら?

 そんな事を考えていると、軽い音がして机に乗った消しゴムが弾かれたように宙を舞う。


 あら早い。 もう使えるようになったのね。

 古蔵 菜橇は自らに芽生えた力に興奮したのか夢中で物を浮かせたり飛ばしたりとし始めた。

 ある程度慣れた所で頭痛を感じて訓練はお開きにしてその日は横になったわ。


 頭痛は単純に使い過ぎによる消耗が原因ね。 寝れば回復するし、後は慣れかしら?

 古蔵 菜橇は靄に遭遇した恐怖も忘れてそのまま眠りに落ちた。

 それでどうなったのかと言うと、翌日から特訓の毎日ね。


 芽生えた魔力放出をどうにか使いこなそうと色々やっていたわ。

 元々、この手の才能があったのか上達はかなり早かったわね。

 ただ、それにばかりかまけてばかりいたので、勉強の方はかなり疎かになっていたわ。


 ……大丈夫なのかしら?

 

 元々、クラス内でも振るわない方の成績だったけど、自分に芽生えた新しい力に夢中で勉強は早々に放り出したようね。 受験生がそんなので良いのかしらとは思ったけど、こいつの人生だし好きにすれば?

 ま、本音は別にあったりするのだけど、果たしてそう上手く行くかしら?


 さて、古蔵 菜橇は何を考えているのかと言うと、自分に芽生えた特殊能力を使って生計を立てられないかだ。 まぁ、フィクションに傾倒していたみたいだし、そう言った非日常に憧れがあったみたいね。

 でもたかが物を吹っ飛ばしたり浮かしたりできる程度の手品に毛が生えたような代物でそこまで稼げるのかしら?


 ガキの浅知恵でどこまで上手く行くのかしらと注目する。

 さて、ある日に古蔵 菜橇は親のお小言を聞き流して行動を起こした。

 始めた事は街を散策する事だ。 それに何の意味があるのかと言うと、探知能力を使っていつかの靄――要は残留思念を探し始めたのだ。


 ちなみに古蔵 菜橇は探知能力を「霊視」、放出を「祓い」と呼称したようね。

 その名称から何か自分は退魔の力に目覚めたと勘違いしたようで、これで食っていこうと本人曰く一大決心したらしいわ。


 馬鹿じゃないの?とちょっと思ったけど面白いからいいわね。 もっとやりなさい!

 まぁ、元々発生するのが少ない例だから探すのは難航したわ。

 途中で有名な心霊スポットを回ると言う事を思いついたお陰で、割と早い段階で発見。


 こう言うのって調べれば案外、色々出て来る物なのねー。

 そこは取り壊し予定の建物で、元々は民宿か何かだったのかしら?

 電車を乗り継いでわざわざ向かうなんて暇な事しているわね。


 今回は心の準備をしてきたので、気配を察知してそこへと向かう。

 注視すると発見。 古蔵 菜橇は手を翳してエネルギーを塊にして発射。

 特訓のお陰か、収束させて発射したり今回のように塊にして飛ばす方法を編み出したみたいね。


 無秩序に放射するよりは燃費はいいわね。 命中したエネルギー弾は残留思念を一撃で霧散させる。

 まぁ、特に害のあるような代物じゃないし当然の結果ね。

 倒した事に手応えを感じたのか、これからは霊能力者として生きると決意を新たにしたわ。


 自信を付けた古蔵 菜橇が次に行った事はネット通販でアイテムを買い漁る事だ。

 

 模造刀(4520円)、音叉(2550円)、ハンドベル(995円)、塩(400円)。

 どっかで見たラインナップねと思ったけど、引いたのこれかと納得した。

 本人曰く先行投資らしいわ。 形から入るスタイルみたいね。


 品物が届いた週末、またしても心霊スポットへと遠征。

 今度はエネルギーを物品に込める使い方――要はエンチャントを思いついて試そうとしているみたいね。 完全に定着させる事は難しいけど、少しの時間ならできなくもない筈だけど……。


 古蔵 菜橇はついでに買った竹刀袋(1030円)に入れていた模造刀(4520円)で残留思念を両断。

 まぁ、エネルギーを散らすだけなので、物品の強度は関係ないから問題ないけど、随分ととんとん拍子に進むわねー。


 他の道具も試したいらしく、県内のあちこちを電車で回って残留思念を探し当てると今度は音叉(2550円)、ハンドベル(995円)、塩(400円)の順で試して処理。

 正直、使っている道具が違うだけでやっている事はまったく同じなのでこれってやる意味あるの?って感じだけど面白いからいいわ。


 そんなこんなで自信を付けた古蔵 菜橇は今度はどこから金を取ろうかと考え始めた。

 いい加減に遊び回っている娘に痺れを切らし始めている親に叩きつける材料が欲しいので少し焦っているみたいね。


 古蔵 菜橇は何を考えたのかと言うと、ホームページを作成して依頼を募集しようと言う案で行くようね。 ただ、古蔵 菜橇はこういった事に疎かったので、それなりに詳しい親友の何とかちゃんに頼む事にした。


 遊びに誘って適当なタイミングで話を切り出し、協力を要請。

 当然ながら嘘くさいと言った表情を隠しもしないが、親友の頼みと言う事で食事の奢りで手を打ったようね。

 

 親友ちゃんは古蔵 菜橇の妄言を疑いつつも仕事を完遂。

 こうしてホームページが完成し、霊能力美少女(自称)のお店が開店したわ。

 見えていた結果だけど、依頼は来ない。 連日、閑古鳥が鳴き、アクセスカウンターが偶に回って申し訳程度に人が来ているといった事実だけは残った。


 うーん。 これは現実を知って終わりかしら?

 古蔵 菜橇は何で来ないのよと苛々していた。 まぁ、来るわけないわね。

 そもそも残留思念は余程の事がない限り人に認識できない上、害も与えないから排除――除霊の必要が皆無だし、お呼びじゃない以前にこんな胡散臭いガキに依頼するような馬鹿、居る訳ないじゃない。


 しかも料金設定半端ないわね。 一回五十万円とか馬鹿じゃないの?

 外から見ている私でも詐欺だと疑うレベルね。

 古蔵 菜橇の親からの圧力もそろそろ無視できなくなってきて、諦めてかけたその時だったわ。


 依頼が舞い込んだのは。

 依頼人は隣の県にある不動産屋。 内容は事故物件の除霊。

 詳細を確認すると、住民が次々と変死を遂げる家があるので除霊して欲しいとの事。


 古蔵 菜橇は喜び勇んで依頼を受諾。 親友ちゃんをアシスタントにしていく事を決めたようね。

 

 ……うーん。 死ぬほど胡散臭いわね。


 これ依頼にかこつけて、別の目的でもあるんじゃないのかしら?

 そう思ったけど、親友ちゃんが事前に下調べをして裏を取ったようね。

 連絡先もちゃんとしていたし、多分行っても問題ないと判断。


 あ、本当に行くんだと思いつつ先の展開を見る。

 二人は電車で指定された場所へと向かう。 目的の場所は――まぁ、いかにもと言った建物ね。

 それなりに築年数の経っていそうな一戸建てで、街から少し外れた場所に建っているそれは中々いい感じの雰囲気を出しているわ。


 古蔵 菜橇は感知能力持ちなのですぐに気が付いたようね。

 私も分かったけど、これはちょっと危ないんじゃないかしら?

 霊の正体は残留思念。 その場に留まったエネルギーが残留した物ではある。


 ただ、古蔵 菜橇も使っている通り、物品や建物にエネルギーを蓄積させて何らかの付加効果を持たせる事が出来る。

 つまりこの建物はその残留思念が溜まっている状態なので、これは本当に何か起こるかもしれないわ。


 不動産業者の人間は藁にも縋る思いで依頼したと説明し、近寄りたくないのか少し離れた所で待っていますと言って鍵を渡して去って行った。

 親友ちゃんは心配そうに古蔵 菜橇を見ているけど、気合を入れた彼女は竹刀袋(1030円)から模造刀(4520円)を取り出して他の道具も準備して家へと踏み込む。


 その建物は三階建てで、一階部分は半分がガレージとなっている。

 道すがら聞いた話だと、それなりの費用を投じて建造された建物なのでさっさと売り捌いてしまいたいのだが住み着いた人間が悉く死ぬので事故物件として有名になり、値段を落としても全く売れなくなってしまったのだ。


 終いには肝試し目的で忍び込んだ馬鹿まで勝手に死ぬ始末。

 困り果てた業者は胡散臭いと思いつつも依頼したと。

 さて、古蔵 菜橇は受け取った鍵で中に入り、親友ちゃんは後ろで荷物持ちとして随伴。

 

 中はブレーカーが落ちているので薄暗い。

 模造刀(4520円)を構えつつゆっくりと内部を進む。

 古蔵 菜橇は気配を探りながら歩く。 探すように周囲をキョロキョロしているのは気配の詳細を掴み切れていないからね。


 今までは空間に残留していたただのエネルギー塊だったけど、今回は完全に家自体に浸透している本物だ。

 それにしてもこれは凄いわね。 完全に家全体を包み込んでいるわ。

 今回は物体内に残留しているので、霧散するのは遅くなるが、時間経過で無害化するのが殆どなんだけど……。 これは最初――というよりかなり長い時間をかけてエネルギーを注ぎ込んだようで、中々抜けきらないのだろう。 ついでに中に侵入した人間を殺してエネルギーを奪っているようで、結果的に人が死ねば死ぬほど延命していると言う訳ね。


 これの最適解は抜けきるまで放置なのだけど、売り物である以上はそうも言ってられないのかしら?

 リビングらしき所に入る。 家具はないからかなり広く見えるわね。

 古蔵 菜橇はやや腰が引けているのが思考から丸分かりだ。 ちょっと後悔し始めたのかしら?


 馬っ鹿ねぇ。 変わった力でお手軽に稼ごうだなんてちょっと甘いんじゃない?

 さて、家のエネルギーに動きが発生。 そろそろ来そうね。

 こういった場合は何らかのエネルギー体を形成して襲いかかって来る事が多いけど、今回もそれっぽい感じかしら?


 家全体にエネルギーが付与されているので、この建物自体が疑似的な生物のようになっている。

 ファンタジー風に言うならゴーレムね。 それは与えられた役目――焼きつけられた思念に従って侵入者に襲いかかる。


 黒い影の様な人型のエネルギー体が複数発生。

 親友ちゃんは見えていないのでキョロキョロしているけど、古蔵 菜橇は見えているので驚愕に目を見開く。

 あー、これは駄目っぽいわねぇ。


 古蔵 菜橇は腹をくくったのか模造刀(4520円)で手近なエネルギー体へと斬りかかる。

 ざくりと両断できはしたが消滅しないわね。 今まで仕留めた雑魚と違って、内包しているエネルギー量が違いすぎるから効いてはいるけど仕留められていない。


 古蔵 菜橇はエネルギー体に群がれ始める。 親友ちゃんは完全に無視――はされていないわね。

 何体かが纏わりついている。 古蔵 菜橇は無茶苦茶に模造刀(4520円)を振り回し続けていたけど、エネルギー体に纏わりつかれて、どんどんエネルギーを吸い取られ始めた。


 あー、今までの住民もこんな感じで殺されたのね。

 これはどうしようもないわ。 古蔵 菜橇は模造刀(4520円)をぶん投げると気合を入れて全身からエネルギーを放出。 纏わりついたエネルギー体を追い払う。

 

 いきなり暴れ始めた古蔵 菜橇を見て親友ちゃんは危険と認識したのか、荷物を放り出すとごめんごめんと何度も謝って逃げ出した。

 あら、親友ちゃんに置き去りにされちゃったわね。 友情って美しいわー。


 でも、親友ちゃん。 逃げ出すにはちょっと遅かったみたいね。

 玄関の方で誰かが倒れる気配。 バタバタとのた打ち回る音がしたけどややあって静かになった。

 うーん。 あれは死んだかな?


 古蔵 菜橇は親友ちゃんが落とした荷物を拾って武器を切り替える。

 音叉(2550円)とハンドベル(995円)を鳴らしまくり、塩(400円)の袋を空けてぶちまけた。

 攻撃は次々とエネルギー体に命中していはいるし効いてはいるが仕留められていない。

 

 明らかに出力不足ね。 そうこうしている内に古蔵 菜橇は次々とエネルギー体に群がられ――力がどんどんと吸い取られて徐々に衰弱していく。 


 「助……けて……」


 最初は抵抗していたけど、それも少しずつ弱くなり――消えた。

 どうも吸い尽されて死んだようね。 死因は医学的には心不全とか心筋梗塞かしら?

 まぁ、どうでもいいか。


 うーん。 何と言うか運がなかったわね。

 もうちょっとマシな相手だったら勝てたかもしれないけど、アレは無理ね。

 短かったけど、思った以上に楽しめたし個人的には満足よ。

 

 正直、もうちょっと続きが見たかったレベルで期待値は高かったのだけどちょっと残念だわ。

 機会があればまたあんなのを見てみたい物ね!

 

 対象が死亡した事により接続が切れ、静かになった空間で私は一人佇む。

 そして待ち続けるのだ。 また波長が合う存在が現れるのを。

 次はどんな見世物で私を楽しませてくれるのかしら。 そんな期待に胸を膨らませつつ。


 私は次のガチャを引きに来る者を待ち続ける。

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