記憶　欠片を失っても

まだ人を待つほどにまだ人の手を欲しがるぼくは甘い背丈か


本当のやさしさをただ重ねては恩師の言葉深く映って


漆黒の靴で夜空を駆けて来る翼の影は穏やかな声


恋もまだ出来ないままのこの命縛られたまま月の揺らめき


深夜から応えを亡くし今に散るメールの青をどうか留めて

　

24時水晶色の恋心もはや誰にも止める術無し


燃えながら新しくなる不死鳥の命に見えた償いの硬さ


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歌集　　歌織物～うたおりもの～ 坂井　傑 @sakai666suguru666

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