第18話何も無く終わっちゃった

連絡先を交換するという行為の代償にお互い少しの傷を負うこととなった。

「思い出した、インターンの話をしようと思ってたんだ」

「ん?あー、あれ?」

「そう、事前にやらなきゃいけないことがいくつかあって結構面倒くさそうだったのよ」

「えっ?それは別に教室でもいいのでは?」

「あそこはい心地があまりよくないのよ」

「そんなに空気悪かったっけ?まあいいけれども」

「2人ともその話今からここでするの?」

「え?うん、そのつもりだけど。せっかく思い出したのだから」

「あらヤダ、お母さん邪魔かしら。ちょっと買い物行ってくるわね!」

非常ににこにこしながら動き出す。こわい。

「なんで?昨日行ってたじゃない。今うちにすぐ買い足さなきゃいけないものなんてないわよ」

なぜこのタイミングでドロンしようとしているのかをこの時の2人は知らなかった。

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