第14話 ようやく

ふざけていないような、ふざけているような、微妙な感じのまましばき倒されること約2143回、ようやく目的地に到着した、案内を終了します。

いつから誰だか知らないけどカーナビになってんだよ。

「ハアハア…カハッ」

着いたと同時に四季は血を吐いて倒れた、やはり幾度もしばかれたのが原因だろう。

彼の体はもう限界だった。内蔵はボロボロ、骨は砕けて虫の息。

「先に旅立つ不幸をお許しください…」

バタッ、そのまま崩れ落ちて力尽きた。

だがこれで終わったわけじゃない!俺たちの戦いはこれk…

「ねえ、その茶番をいつまで見てればいいの?早くして終わってくれないかしら」

「アッ、ハイ!スミマセン…」

どうもはじめまして、ヘコヘコザムライです。

特技は人の下手に出てヘコヘコ謝ることです、特徴はやたらと長い前歯です。よろしくお願いします。

「だいたい、殴られたのはあなたがふざけるからでしょう?仕方の無い事じゃない」

「だからってあんなに拳振るうかね、ちょっと暴力的じゃあありませんかねぇ?ねぇ?」

「まだ足りないの?」

「なんでもございませゆ」

「殴りすぎね、口の形変えてしまったかしら…」

「いや、今のは普通に噛んだだけだ、余計な心配をするな」

「意味のわからな優しさみたいな紛い物を私に見せないでもらってもいいかしら。あと、着いたから…どうぞ入って」

「酷い言われようだ…お邪魔します」

「邪魔すんねやっt…なんでもないわ。忘れて」

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