第12話あー、もしかして不穏なやつですか?
普段であれば何の変哲もないはずの放課後、自分のペースで、自分の思うままになんでも出来る時間、のはずだった。
「じゃあ行きましょう」
そんな変哲もない普通が今壊された。
「ハイ、ワカリマシタ」
一体何をしたって言うんだ俺が…なんかしたか?俺なんかやっちゃいまし…ふざけてる場合じゃないな、だけど分からない!なんだ、なんだ?あれか?俗に聞く嘘告白てきなあれか?それとも何かの罰ゲームで帰ることを強制でもされてるとか?あるいは何かを人質に…?あー!分からない!わかんないけどなんか怖い!
と、特有のネガティブ高速思考回路をフル稼働して色々考えて見るものの虚しくなるだけだった。
「アノサ、行くって、どこ行くの?」
「ん?私の家」
「?…^^…^#……………?!?☆*<々+・<々々〒〒〒*…-////?!」
「何語なの?それ、せめて日本語でお願いしてもいい?」
「アッハイワカリマシ今家って言いました?」
「その勢いで急に冷静にならないでもらってもいいかしら、かなり怖いわ」
「スミマセン、スミマセン、へへっ」
「急にゴマすりしないでもらってもいかしら、気持ちが悪いわ」
いかんまじ動揺が隠せていない、落ち着け、落ち着け、俺は快晴の空のように落ち着いている大丈夫だ大丈夫だ、3秒数えて深呼吸して4回回ってお座りからのワン!
「…ねえ、さっきからどうしたの?調子が悪いの?それとも頭が悪いの?もしくはその両方?急に4回回ってお座りから吠えられても何も出ないし恥ずかしいからやめて欲しいのだけど」
かなりキツい目で怒られてしまった、しかし恥ずかしそうにしていたところは可愛かったのでヨシ!
「失礼なこと思っていない?いい加減落ち着かないとぶん殴るわよ」
「さーいえっさー!」
精一杯の敬礼は虚しく頬にしっかり体重の乗ったいいパンチが炸裂した。
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