マッド・トレイン出題編
「マッド・トレイン」
(秋那・テーリッツ編)
「当たったわ!」私は階段をかけ下りた!「当たったって何が?」ティガー君が尋ねた。「温泉旅行よ!ワールドドリームくじ一等よ!」「温泉旅行…?」ティガー君は不審そうだ。「新幹線で
皇京駅。駅には私とティガー君!...だけじゃなく宝生さんや行幸さんや春夏ちゃん、かぎやちゃんも来ていた。流石に二人では無理ね…。まあいいわ!新型の新幹線で御蓮の最西端、屋良内へと向かうのよ!私は早速レッド車に乗った。そして新幹線は走り出した。ここからノンストップで屋良内へ!
道も半ばに達したところ。「キャアアアアア」悲鳴!かぎやちゃんだ!私は宝生さんとともに悲鳴の場所へと向かった。「いったい、何事かしらね」「きっとGの字よ!」のんきな結果なら良かったのに。かぎやちゃんのところにたどり着くと人だかり。「ねえ...あれ...」かぎやちゃんが指差す。死体!
私のような明るい金髪の女の人が目をひんむいて倒れていた。「あ、アイリーン!どうしたんだぞ!」コートの女の人が叫ぶ!混迷に充ちていく車内…。停まらない...。
「残念です…」宝生さんがアイリーンの現状を伝える。「いったい何が起きてるんだぞ?」むすたんも混乱している。「うわあ、巻き込まれちゃうとはねえ…」新手の女の人?だ。「あなたは?」宝生さんがさらに聞く。「アンラッキー・ガッポガッポガッポガッポです。元運動家です」この人声野太くない?「どうしたん、むすたん?」さらに新手!犯人めいている。
そのパジャマ女は血塗れなのだ。皆息を飲む。「ジャガー・ジョルノ・蘭です。むすたんと旅をしています」「あなたが犯人ね!」宝生さんが叫ぶ!「犯人?」「アイリーンさんを殺したのはあなたね!」宝生さんが追求する。「違うわ、私はアイリーンを殺していない…」ジャガーは否定!「嘘よ!その格好が犯人そのもの!」「違うよ」
否定をしたのはティガー君。「なぜかばうの?」「かばうも何もジャガーさんと僕はずっと話をしていたし、時々どっかいったけど」「その隙がアリバイよ!」私はティガー君に言う。「見てみなよ、アイリーンさんは血がついてない」「はっそういえば、じゃあその血はナゼ?」私はその率直な疑問を尋ねた。「自分で出血よ」
そして揉めてる間に更なる変化…。「ちょっと」かぎやちゃんだ。「どうしたの?」「みんなが目を放した隙に消えたの」「いったい何が消えたの?」「アイリーンの死体が消えたのよ!」「まさかゾンビ...」私は息を飲んだ。
ゾンビが車内に・・・。「まって」かぎやちゃんだ。「ゾンビなんて存在しない。ファンタジーよ」「そうよね…」結局振り出しだわ。じゃあ犯人は一体?「車内にはたくさん人がいるわ、犯人はその中にいるはず、私達の周りとは限らない」「なるほど」かぎやちゃんの名推理に納得する。「そうよね」私は同意。
「そもそも私達が犯人を見つける必要もないわよね」宝生さんが正論を言った。「とりあえず離れないようにしよう」行幸さんは春夏ちゃんの手を握っているが彼女は状況をよく把握してないのか。楽しげだ。ティガー君はジャガーさんと血を落としにいった。でもちょっと遅いな…?探しに行こう!
「秋那ちゃん、どこへ・・・」私は無視し隣の車両へ行った。・・・。?静けさ。何かがオカシイ。乗客の人達は全員うつむいている。殺人鬼に怯えてるのかな?ふと車内の奥にいるティガー君に気付いた。「よかった、おーい元気かーい」返事がない。・・・あれ?ティガー君の方へ歩いていく。顔を見た。
「うー・・・」「え?」「うー・・・」ティガー君の顔が青白い。「どうしたの?」「うー・・・」ティガー君が両手を振り上げた!ゾンビ!オカシイ。私は思考停止し隣の最後列の車両へ。私達の車両へ逃げる。「ゾンビゾンビゾンビゾンビゾンビゾンビゾンビゾンビゾンビゾンビゾンビ!」私は錯乱した!「どうしたのよ?」
宝生さんは真顔でこっちを見た。「いったいどうしたのよ?どっかぶつけた?」宝生さんの優しい声で少し私は落ち着いた。「ティガー君がなんかゾンビになっちゃったんだよー!」「へえ・・・」宝生さんの表情が変わる。「え?」宝生さんが両手を上げた。「え?」「私もゾンビだぞガオー」宝生さんがゾンビポーズをとる。「ギャアアア!」正気の糸がプッツンと切れた。
逃げようとした私を宝生さんが掴む。「冗談よ…。本気にしちゃった」「でも・・・でも・・・」「秋那ちゃんが変なこというから・・・」その時!扉が蹴破られ両手を上げた青白い顔のゾンビ集団!ティガー君やジャガーもいる!「ぎゃあああああああああああああああああ」私の理性が葬られそうな瞬間。ふと金髪が見えた。
アイリーンだ!ゾンビのアイリーンだ!死体が動いている!?ゾンビアイリーンは青白いゾンビ集団をどんどん蹴り倒していく。ジャガーさんを倒すときちょっと満足そうに見えた。ゾンビ化集団を倒したアイリーンゾンビがこちらにきた。「大丈夫?」「あなた死んだはずじゃ・・・」「生きてるけど?・・・あ、脈無いから?」
「脈無いのはゾンビでは?」宝生さんが問う。「私、人間型ファントムだから停止してるときは脈無いわよ」アイリーンが答えた・・・。「じゃあこのゾンビは?」「敵の調和能力ね」アイリーンが答えた。ゾンビにして操る調和能力の犯人はどこ・・・
「ゾンビを作る調和…?」行幸。「なにか覚えがあるの?」私は尋ねた。「列車強盗ゾンビの噂を聞いたことがある。乗客の金品が盗まれ、何人か行方不明に、一部の証言者はゾンビが出たと意味不明なことを」「まさにこれね!」「ゾンビという荒唐無稽な手段で信憑性を下げる高度な手法だったとは」宝生さんが納得したような顔をする。
「しかし、アームヘッドの姿が見当たらないわ。透明のアームヘッド?」「シャッ!」行幸さんがシャウトを決めると筋肉の力で屋上に穴をあけ跳躍、車外へ。屋上へいった。「上にも見当たらない」上からの声。いったいどこに敵がいるのか...。私は謎もあるが気絶したティガー君のところへ。
「どうすればゾンビ状態は治るの?まさか…」青白顔のまま、気絶するティガー君。直す方法が無かったら…。「治す方法はあるわ、ゾンビを治す伝統的手法を使うの、それ以外では術者が解くしかないわ」アイリーンがいった。「その方法とはなに?」「聖なる水でゾンビの悪意を浄化するのよ」「聖なる水?」聖水…。
私はおもむろに持っていた「お前の紅茶」をティガー君にぶちまける。「うー...。うー?はっ!」ティガー君の青白が引いていく。「良かった!」「いったい、何が...」「新手のアームヘッドがあらわれたの。ゾンビ使いのアームヘッドよ、どこにも姿が見当たらないの?」「蛇...」「蛇?」
「ゾンビとはブードゥーの蛇の神だ」「まさか…」犯人の正体が掴めた!続く。
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