第4話『宣戦布告』
前回のあらすじ
ゼウスの洗脳によって認められた(?)僕、エクス=アーシェは早速器物破損をやらかす。
…
『流石はマスター!その水晶玉は歴代の召喚士の魔力を
「や、やってしまった…。」
ゼウスの高笑いしか聞こえない。
歴代の魔力を?貯めたものを?壊した?
うーーーーわアストライオスこっっわ!!
こっち来たしちっか!!
そしてスピルカ先生が怒った顔で近付いてくる。
「おーまーえーらーーー…」
「ごごごごめんなさっ」
「…っはははは!!!くくく…ひゃーっひゃひゃひゃひゃっ!!にゃーっはははは!」
急にスピルカ先生が癖強めに笑い始めた。
「いやー笑った笑った。凄いなお前!」
「へぁ!?お、怒らないのですか??」
「怒るよ。」
怒るんだ。
「けど許す!上は今都合よく居ないし俺から言っとくよ。ゼウスが壊したって。」
『えっ私!?』
「すぐに信じてくれるだろうし。
な、アストライオス?」
アストライオスはこくりと頷いた。
『解せぬ。』
「マスターを守る為に頼むよ。」
「ごめんねゼウス。」
『…仕方ない。寛大な心で許可しよう。』
自分で言うんだ…。
ふいっと顔を背けたゼウスに笑顔を向けた先生。
「では天使クラスアルファクラスの代表、こちらへ!」
僕は此処で良いのかな。
少し居づらいと手をこまねいていると遠くでオリエンテーションしてた代表であろう2人が歩いて僕の横へ並んだ。
天使クラス、アルファクラスの生徒達も近付いてきた。
「はーい、皆ちゅーもーく。
こちらが各クラスの代表でーす!」
うわぁ…注目されてる…消えたい。
「皆から見て左から、神クラス代表
ゼウス召喚者のエクス=アーシェ!」
どうしよう!お辞儀とかした方がいいかな!?
『安易に頭を下げるなマスター。弱く見えるぞ。』
「しーっ!」
今は黙ってて!
「天使クラス代表、
ルシファー召喚者のレン=フォーダン!」
「よろしくお願いしまーす♪」
やっぱり相変わらず軽いな。
そういう所が女性ファンを取り込む理由なんだけど…!そのツヤツヤな黒髪禿げろ!イケメンめ!
「アルファクラス代表、
アーサー=ペンドラゴン召喚者のリリアン=ナイトイヴ!」
「宜しくお願い致します。」
お堅い…。あの青髪のぱっつんストレートのお堅い美人な彼女はリリアン=ナイトイヴ。
見て分かる通り、アーサー・ペンドラゴン。
あの有名なアーサー王の召喚士。
今は喋る機会無いけど、このレンを倒す為の協力者になる。良い関係を築かないと!
「以上3名、彼等がクラスのトップ。
素質があり、君達より遥かに強い。」
何か凄く持ち上げられてる。
「君達は実力で彼等を
………はい?
「トップを奪う程の強さに貪欲になれ!
それが己を鍛える糧となる!!
今こそ彼等に宣戦布告だぁっ!!」
うぉおおおおおぉおおおっっ!!!
全生徒とそのパートナーの雄叫びにビビる僕。対称に2人は何とも思っていないのか
レンは不敵な笑みを浮かべていて、リリアンさんは無表情だ。ルシファーも無表情でアーサーも何を思っているか分からない顔をしている。ただ1つ分かるのは“余裕である”ということ。
『おいマスター!
あのゼウスの野郎ぶっ潰すぞ!』
「…まぁ、そうだね。いつか、座を奪おうか。」
『マスター、お父様には負けたくありません。』
「そうね。強くなって挑みましょうね!」
ヨシュアとメルトちゃんが此方を見ている。
さっきの優しさではなく、挑戦者の目だ。
『ふははは!面白い事を言うな、アストライオスの主は!良いぞ!今からでも受けてたとうではないか!』
ゼウスは楽しそうに笑っているが僕はそれどころじゃない!
「何言ってんの!?勝手な事はしちゃダメ!」
「いや、今からでもいいぞ。面白そうだからな!では今からゼウス、ルシファー、アーサーに挑みたい者は飛びかかれ!!」
スピルカ先生の発言により、大量の生徒が押し寄せてきた。召喚獣と今さっき契約したばかりでしょ!?相性とか魔法の扱い方とか分からないでしょ!??
何て事言うんだ先生ーーーっ!!!
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