「ありあけの月のように──」
生まれた世界に違和感を覚えていた。源義朝が三男・鬼武者として、名実ともに九歳となった日の夜。神使の方から夢に呼ばれ、そして夢から目が覚める。
物語は、和風スタイル。
時代を遡った物語となっているのですが、作者様はとても歴史にお詳しい方だと感じた作品です。使う言葉や背景、描写の殆どが目に浮かび、古き良き美しい描写に芸術とさえ感じてしまいました。
こういう作風で描けるというのは、それだけで凄さがあり、歴史好きの人にはかなりハマる作品なのではないでしょうか。
無論、歴史をあまり知らない私ですらそれだけ楽しめる物語ということです。
多くは語らず、物語で語る。
まるで巻物のように揺蕩う物語の背景は、美しさと時代が見えます。
ぜひ、ご覧下さい!