迷走ハイウェイ
人生とは迷路だ。目の前にゴールがあると言うのに、壁に阻まれているために、用意された道なりを進むには遠回りする必要がある。その上、正しいと感じたことでも、実際には紙の上にしかない道を通っているばかりで──存在しない道に従うのは、ある観点から見たならばかなり滑稽に感じられる。
さて、いわゆる逆張りというものがある。
「皆がAにするなら、俺はBにしよう」
といった、流れとは真逆の行動を指す言葉だ。こちらの原因は様々あって、例えば捻くれているからかもしれないし、その時の自分が正しいと思ったからか、他の皆が間違っていると判断したためか。
例えばこの考え方を迷路の解き方に代入してみるならば、"皆がスタートから始めるならば、自分はゴールから解いていこう"という考えが生まれるに違いない。そしてそれは、かなりの確率で早く解を導き出せるのだ。
だからこうした逆張りにも、"何事も一長一短"という常識は当て嵌まる。
だが偶に、逆走のなかにもかなり奇妙な現象と相見えることがあり、その場合には「これはおかしい」と自覚することもできるはずなのだ。つまり──そこが高速道路であったなら、
「あれ、皆が逆走してる」
これは自分が知らぬ間に逆張りしていたということになろう。
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