第58話 非日常

 やっぱり野良犬に託してもどうにもならんよ、俺は馬鹿なのか。どうあがいても隻腕の民ルートへ一直線で旅立つところだった。


 ワンテンポ遅れたが、ここは俺も動き出すしかないようだ。しかしながら、あのグラサン男を見た後だと、右腕がないというハンデがきつい気がしてきたな。体のバランス感覚くらいは取り戻さないとどうにもならなそうだ。


 物は試しにという事で掃除用具入れから箒を取り出しぽっかり空いた右肩にはめ込んでみる。


 あれ、なんだか良い感じ。


 「思った以上にがっつりジョイントしてるんだけど大丈夫これ」


 元々ここは俺の居場所だと言わんばかりにガッツリ入ってますわ。それになんか知らないけれど普通に動かせるわ、関節がないからペンギンみたいにしか動かせないけど。


 ……あぁ、引っ張っても全く抜けないよ。なんか新たな問題が爆誕した気がするんですけど大丈夫かこれ。もうこうなったら仕方がない、どうせグラサン男には生身では勝てないのだろうしフル装備で行くか。


 俺は荷物として持っていたおっさんがもらった戦闘服を装備する。右腕はないが、それ以外の部位の装備を装着する。


 鏡がないので全身像はしっかりと確認できないが、肉眼で体を確認してみた感じ、中二病のコスプレだ、右腕の箒が良い味出している。ネットに投稿したら最後、デジタルタトゥーとなり一生ネット民のおもちゃになってしまうことだろう。


 気を取り直してというか、正直全く気を取り直すことはできていないけれど、この装備と右腕の箒があればグラサン男との勝負にワンチャンくらいは作れるんじゃないだろうか。そう思いたい今日この頃です。


――――――――――――――――――――――


 野良犬とグラサン男の追跡は簡単だった。野良犬の体が汚れていたのか、床にはその汚れの跡が続いている。


 野良犬はグラサン男と盛大にバトルを繰り広げているようで所々その痕跡も見受けられる。なんか弾痕とかもあるんだけど、あのグラサン男はそんな武器も携帯していたのかよ。というか野良犬ごときに発砲するとかとんでもなくやばい奴だ。


 非常に関わりたくないが、これから関わらなければならないという地獄。


 奴らは三階の階段を上がって、更に屋上へ続く階段も登っている様だった。いくら俊敏な野良犬と言えど、屋上からは空へダイブという名の死へのダイブしか逃げ場がない。グラサン男に完全に追い詰められてしまったというわけである。


 グラサン男に右腕を取られる前にと俺も屋上の扉を開け、抜き足差し足忍び足で決戦の地へ足を踏み入れた。屋上の出口から一番離れた奥の柵を背中にして野良犬はグラサン男と対峙していた。


 グラサン男は背中にでも目がついているのだろうか、すぐさま俺の忍者モードを察知して、警戒の視線を送ってくる。


 「なんだ、来たのか?」


 おちょくるような声色で俺に話し掛けてくるグラサン男。とりあえず、右腕はまだ野良犬がしっかりと咥えている。無事なようで素直に一安心だ。


 「なかなかこの犬は逃げるのが上手くてな、面倒くさくなってちょっとぶっ放しちゃった」


 グラサン男は男のロマンをそそるようなカッコいい銃をカチャカチャとしながら手の中でもてあそんでいる。さっき銃声が聞えなかったのは減音効果のあるサプレッサーを付けていたらしい。


 「あのぉ、……めっちゃその銃カッコいいですね」


 とりあえず、褒めておこう。褒められて嫌がる人はあまりいない。ヨイショ祭り開催だ。


 「お気に入りなんだよ、良いだろ。ま、お前も同じくらいイカしてるぜ。どうしたんだ、そのコスプレと右腕になっている箒は?」


 「あ、まじっすか?」


 おっと俺も褒められてしまった。中二病感満載だと思っていたが、どうやら俺の主観がぶっ壊れていたのかもしれない。客観的に見たらもしかしたら格好良いのかも。


 「というか、お前それさ、その箒。本当の本当にくっついてるんだろう?そんでもってそこの犬が咥えている右手はお前のマジもんの右手。依頼主には化け物が邪魔してくるはずだから気を付けろって言われていたんだが本当だったんだな。不死身って話も信憑性がでてくるよなぁ」 


 しみじみと語るグラサン男。


 「そうなんですよ。色々と大変なんです。それでなんですけど、今日のところは俺の右手譲ってもらえませんか?それ俺のですから」


 「そう言われてもな、こっちも依頼があるんだよ。前払いでたんまりと金をもらったわけだしなぁ」


 こいつもやっぱり金かよ。仕方ない、それなら俺も対抗してやる。


 「お金が目当てならこっちも出せますよ。……おっさんが」


 「そんな簡単に依頼主を変えるようじゃ、俺らの仕事はやってられんのよ。信頼第一ってやつだな」


 野良犬に発砲するようなキチガイではあるが、一定のプライドは持っているらしい。


 「この話は平行線ってやつですね」


 「そうだな。殺るか?お前は殺し買いがありそうだ。殺せるかどうか知らんけど」


 どうしよう、ちゃんと怖いわ。眼光がギラギラしていらっしゃる。


 「……とりあえず、野良犬から腕を奪う事から始めませんか」


 「……あぁ、まぁ、そうだな」


 ちょっとヒヨったら、こいつノリ悪いわみたいな顔された。いいじゃん、何事も順序って大切なんだよ。


 「ガウガウ!(お前さっきは俺を助けてくれたじゃないか!)」


 野良犬が俺に向かって吠えてきてる。何を言っているのかは分からないけれど、なんか怒ってるっぽい。


 「いや、お前、俺にキレる前に腕返せよ!」


 「ガウガウ、ガウガウ(裏切り者には返さない、これは俺の昼飯だ)」


 「まぁまぁ、落ち着けよ。お前も何犬ごときに熱くなってるんだよ」


 「いやグラサンには言われたくないっすよ。犬ごときに発砲していたじゃないっすか」


 「それは、だって……、この犬が避けるんだもん」


 だもんってなんだよ、いい年した大人が気持ち悪い。


 「ググルルルルル(さっきから犬ごとき犬ごときってなめやがって)」


 二人と一匹で睨み合いを続ける。これが三つ巴の戦いってやつか。大人と子供と犬でやる事じゃないな。


 しかしながら、ここはくだらないと吐き捨てて放棄する場面ではない。俺の右腕が掛かっているのだ。


 これは間抜けに見えるが心理戦だ。心してかからなければならない。


 ここで無理に野良犬との距離を詰めれば、グラサン男にその隙を狙われてしまう。俺は死なないとはいえ、ダメージは負ってしまうからな。荒っぽい性格をしているグラサン男の事だから過剰に攻撃をされる可能性だってある。その際に足や右腕が千切れてしまったらもはや俺にはどうしようもなくなってしまう。


 それに神内璃々の依頼は俺の右腕の奪取という事らしいが、多分そうじゃなくてもいいはずだ。俺の体の部位であればどこでも、俺が失った後、欲してやまないと思う物であれば何でもいいのではないか。


 グラサン男にそれを気づかれてしまったら、犬より俊敏でもなんでもない俺から手足もぎ放題キャンペーンになってしまう。追加報酬目的で余分にもぎもぎされて、ダルマ担ってしまう可能性大だ。


 神内璃々がどこまでこのグラサン男に知識を与えているのかは分からないが、今のところはその事実に気づいた様子はない。狙うべきが相手が犬というなんとなく難易度低めなおかげで、他の案に頭が回っていないという事も考えられるな。油断せず注意しなければならない。ダメージを受けて得することなんて一つもないのだ。


 というわけで、左腕にもあるっぽいロケットパンチ機能もむやみには使えない。右目に付けたスカウターは何かを放出したがっているようで『狙いを定めました』とか『腕がダメなら足をロケットしますか』とか『胴体のボタンを押せば血液の大量噴射で目くらましができます』とか色々とアドバイスをくれる。


 なんで全部自傷が前提の攻撃手段ばかりなの。もっとパワースーツ的な身体能力アップ的なやつの方が使い勝手良いんだけど。平和な時代になったらおっさんにクレーム入れておこう。


 血液噴射に関しては腕とか足みたいに個体で吹っ飛ばすわけじゃなく、液体だから回収される確率は少ないのでワンチャンこの状況でも使えそうな気はするけれど、もう少し機会を伺っても良いだろう。


 とりあえず、最初は右手に突き刺さった伝家の宝刀である箒を使って牽制するくらいが丁度いいだろう。どれだけ油断させるかが、この勝負の鍵を握っている気がする。うん、気がするだけだけ、正直対人戦の心得とか全く分からんから適当に言ってる。


 とりあえず、物は試しにという事で箒をバサバサしてみた。わぁお、ペンギンみたいだぁ。これ、多分ダメだわ。


 「?」


 「ガウ?」


 グラサン男と野良犬からは困惑の視線を向けられた。


 やるんじゃなかった。恥ずか死にしそう。


 俺が恥ずかしがっている間に、事態は進んでいく。


 いつの間にか俺に迫ってきているナイフ。少しだけ離れた位置にグラサン男が見えることから考えてこれは投げナイフというやつだろう。


 そんな風に呑気に思考している俺の脳みそとは違って、素晴らしきは我が脊髄の反射反応である。


 咄嗟に箒をぶん回し投げナイフを払いのける。おっさんからもらった装備品より使い勝手良いかもしれないこの箒。


 だが、俺の行動がワンテンポ遅れたことには変わりない。グラサン男は既に野良犬へ足を進めている。


 対する野良犬の行動は俺たちにとっては意外なものであった。野良犬は首を横に振って力の貯めを作った後、その勢いのままフリスビーの要領で俺の右腕を屋上の出口に向かって放り投げた。


 俺は野良犬に向かっていた足を急ストップしたので、前に足をつんのめりそうになる。


 野良犬が一番に走り出し、遅れてグラサン男、もっと遅れて俺という感じ。


 俺が体を出口に方に向けると、何故か閉めたはずの屋上の扉が開いていた。


 というのも清川さんが降臨なさったからだ。野良犬は人間より数千倍とよばれる嗅覚を最大限に利用し、清川が屋上へ入ってくるタイミングを見計らって放り投げたのかもしれない。ちょっと頭良すぎて、なんで職業が野良なのか不思議になってくるんだけど。


 丁度屋上の扉を開いた清川の元へ、一直線に向かっていくのは我が右腕。


 「わぷっ」


 清川はそれをナイスキャッチ。何が飛んできたんだろうと首を傾げ、不思議そうな顔で確認している。


 そして、すぐ顔を青ざめた。もうゲロりんこする材料は残っていないらしく口を押えて目を回している。


 「清川、大丈夫だ。それは本物じゃない、リアルが売りのファンシーグッズだ。とりあえず、それ持って逃げてくれ」


 「……うっ、これ絶対ふぁんしーじゃない。というかやっぱり照人?」


 苦言を呈しながらも、ふらついた様子で逃げ出す。


 しかし、ふらふらの清川が追跡者に追いつかれるのは一瞬だった。


 清川は野良犬にタックルされてバランスを崩し倒れる。そして、腕を取り返されそうになっている。


 「……んっ、だめ。これ、多分、照人の」


 清川は頑張っている。なんか子供を見守るお父さんの気持ちになりそう。


 そんな健気な頑張りを野良犬も理解したのか勢いが弱まっていく。


 事態が収束仕掛けたところで、グラサン男がぼそりと呟いた。


 「……なんかもう怠くなってきたな。いつまでガキと犬に振り回されなきゃならないんだよって話だ」


 「え?」


 「この可愛いらしいお嬢さんもお前の仲間ってことは、お前みたいに怪物って事なんだろう。それならさ、さっさとこうした方が良いよな」


 バシュ、バシュという乾いた音が何度か聞えた。


 グラサン男がその手に握っているのはサプレッシャー付きの銃。


 銃口が向けられているのは、清川と野良犬が戯れている屋上の出口付近の場所。



 さっきまでの清川と野良犬のじゃれ合いの音はピタリ止んだ。なんでと考える余裕はなかった。


 頭が真っ白になった。


 全く動揺している様子がないグラサン男は清川たちの方に向かって歩みを進め、近くに転がっている腕を拾い上げる。


 「……おいおい、ピクリとも動かないぜ。もしかして、お前とは違って普通だったか?勘違いしちゃったか」


 言葉が入ってこない。


 「お前のその様子じゃあ、本当にこのお嬢さんは普通だったてことか。悪いことしたな。まぁ、後処理は気にすんな、掃除屋の仲間が上手くやっておいてくれる。とりあえず、俺はこの腕を依頼主に届けてくるからな」

 

 バタンと屋上ドアが閉められ、グラサン男はいなくなった。


 俺は何も考えられないまま、清川の方へ一歩ずつ恐る恐る向かっていく。


 俺の脳は見てはいけないと叫んでいる。


 でも、見るしかなかった。


 そこには虫の息の野良犬が転がっている。そして、虫の息すらしていない清川が転がっていた。


 「……清川?」


 「……」


 なぁ、嘘だろ。


 叫び散らすことも、泣きわめくこともできない。俺はただただ言葉を失い呆然と座り込む。


 清川は目を閉じている。清川が横ったわっている場所から床を伝って血が俺の方まで流れてくる。


 これは夢か、さっきまでそんな雰囲気じゃなかっただろう。


 なんでこうなった?


 俺が清川をここに連れて来なければ、こんなことにはならなかった?


 強引に清川を引き離すこともできたはずだ。なぜ、俺はそうしなかった?


 いつも通りおかしなことになってもどうせ最後にはどうにでもなるだろうと考えてなかったか?


 神内璃々はヒロインには手を出さないだろうと思っていた。でも、グラサン男みたいにあいつの想像とは違った動きをすることもあるんだろう。


 その危険性を理解しておくべきだった。


 そして、今、それを理解しても目の前の事実は覆らない。


 「ごめんなぁ。俺、やっぱりさ、上手くできないみたいだ」


 全部俺のせいだ。この血は俺だけが流すべきだった。


 後悔が溢れてくる。出し惜しみしないで、腕でも足でも血でもロケットしておけば良かった。


 あれも、これも、それもそうだったと、自分自身を責め続けることしか俺にはできなかった。


 

―――――――――――――――――――


 しばらくしたら、なんか死にたくなってきた。全部終わらせたい。これは悪い夢で死んだら全部冷めるんじゃないか。屋上からバタフライして鳥の気分を味わいたい。


 自殺する人の気持ちは全く分からないと思っていた俺だったが、なんだかちょっとだけその気持ちが分かったような気がする。


 「だが、まだ死ぬのは早い。あのグラサン男をぶっ殺した後に死んでやる」


 お前を殺して俺も死ぬ理論ってやつだ。


 清川の敵討ちくらいはしたいよな。俺がスッキリしたいだけかもしれないけど。


 そんなこんな考えていたところで、思わぬ声が聞こえてきた。


 「……ん、ここは?」


 「はぁ?って、えぇ!おま、えぇ!?」


 「……うるさいわ」


 横たわったままではあるが、生きた清川が声を発していた。


 生き返った?


 死んでいなかった?


 今はそんなことはどうでもいい。俺は強く清川を抱きしめる。


 「痛いわ」


 「あ、ごめんなさい。お前、どうして。あ、救急車か!」


 ハッとしていまさら気づいた。


 「呼ばなくて良い」


 横たわったままで、清川は言葉を話す。


 「え、ぇ、なんで」


 「もう死ぬから」


 「え」


 「もう少しだけ生きて、やらないといけないことあったみたい。だから、ちょっとだけ戻ってこれた」


 「……何言ってんだ?……どういうことか、もう少し分かりやすく、」


 「……だから、えーと、うーん。私も良く分からないわ」


 「はぁ?どういうこと?もう俺分からんぞ」


 「どうせ忘れると思うから分からなくていい。それよりも×××××と×××××、どっちが良い?選んで」


 清川は急に謎の選択肢を問いかけてきた。


 「それって、あっ……」


 疑問を挟むより前に、頭に衝撃が走った。この感じは記憶の制限が解除された時と似ているが、いつものとは比にならないくらい大きな衝撃だった。


 俺は清川のその言葉を聞いて、清川ルートの全てを思い出した。


 そして、なんとなくだけど今の状況を理解した。


 「……まじか、え、そういう感じなの?え、俺これからどうすんの?」


 「なにか思い出した?……まぁ、とりあえず選んで。私が選んでもいいけど、今は照人がいるから委ねる。時間がないから早くしたほうが良い」


 っと言われてもどっちが良いの。もおお、ええいままよ。


 「それじゃあ×××××でお願いします」


 「……うん。その方が私も良いと思う」


 清川はそう言って力なく笑う。何だろうこの雰囲気、非常に違和感を感じる。


 「お前、本当に清川だよな?」


 「うん。照人が知っている私とは違うかもしれないけど、私は私」


 「……そうなのか?もしかしてだけど俺の事情についても知ってたりする?」


 「うん。なんとなく知ってる」


 もっと質問攻めしたいところであったが、清川の限界が近づいてきた。瞼がだんだん落ちて、眼の光が消えていく。


 ゾンビ犬みたいな風貌の野良犬も俺たちのところまで這い寄ってきた。


 「クウン」


 弱々しい鳴き声をあげながら、清川に寄り添う。


 「照人もあなたにも迷惑をかけることになった」


 「……俺も巻き込んじゃってごめん」


 「グルルル」


 俺に対しては全く弱々しさを見せず威嚇。いや、あの本当にごめんなさい。


 「……照人は悪い人ではないわ。もし覚えていたら今度は照人のこと助けてあげてくれると嬉しい」


 「クウ?」


 「……ん、照人、もうそろそろお別れだわ。声聞こえなくなってきた、目も見えなくなってきた」


 「あぁ」


 清川は自分が死ぬというのにもかかわらず、あまり動揺していない様子だった。


 それでも清川の声が細くなっていく。俺は清川の手を握った。そして、軽く握り返されたのが分かった。


 「またね。……待ってるから」


 「あぁ、また」


 清川が完全に目を閉じると同時、俺たちの視界は暗転した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る