第33話 いざ!ボス戦だ!
―――4時間後に俺はひとり起きて外の様子を見に来た。
「主、外に異常はないぞ?もう少し休んでて大丈夫だ」
カルマが気を遣うが、大丈夫だありがとうと返しておく。
「ここに来てから、他の冒険者を見てないが気配を感じるか?」
カルマに気になって聞いてみた。
「近くのフロアには居ないようですね。ただ、ここは我の探知スキルが効きにくいので断定は出来ないですが」
そこに丁度目を覚ましたニケが会話に入った。
『私の方でも感知出来ません。近くにはいないのでは無いでしょうか?』
進行スピードは一般冒険者の倍は進んでるはず。
各階層が広いとはいえ、全く感知しないのは有り得ないか。
遺留品もないしリタイアしたわけでもないだろう…。
「かち合わなければ、それに越したことはないか。すまんな。じゃもう少し休ませて貰うよ。何かあったら起こしてくれ」
『分かりました、主様』
「承知」
―――そして、朝になった。
仮眠のはずが、みんな爆睡だな。
リンとシュウはむにゃむにゃ言って可愛いが、ガントはぐおーっとイビキをかいているので、鼻を摘んでやり、その後口もそっと塞いだ。
良い子は真似しちゃいけないイタズラだ。
ぐ…ぐぐ…ぐううう…ブハッ!!げほごほぐはーーーーーっ!!
「おう、起きたなお早う」
「おはようじゃない!殺す気かっ?!」
元気に(?)起きたガントの声でみんなも起き出した。
「ガントさん、変なものでも詰まらせた?」
シュウが何事かなと尋ねていた。
「あ、パパ、ガントさん、シュウお早う!」
ぐっすり寝て元気いっぱいなリン。朝から爽やかだな。従魔達もそろそろと起き出して、外に出た。
外は、異常は………あったんだな。
「ああ、主、お早う御座います」
『主様、起きられましたか。お早う御座います』
ふとりとも、何事もないように挨拶してきた。
「ああ、おはよう。で、この天使の残骸は?」
辺りに、灰が散らばっていた。
「数匹が下の階からやってきたので、仕留めておきました」
やっぱり…。つか、俺を呼びなさいよ…。
『主様を煩わせることでも無いので、静かに仕留めておきました』
確かに、気が付かなったが…。優秀過ぎるのも困ったもんだ。
「最近、ニケちゃん沢山喋ってるけど、パパはお話できるの?」
ん?ああ、そういやまだ言ってなかったな。
「そうだよ、俺はニケとも会話出来るんだ」
「わぁすごい!本当に会話してたんだ。さすがテイマーさんだね!私もテイマーになれば良かったなぁ…」
キラキラとした目でそう言われるとなんだか照れるな。
取り敢えず、すごいだろ?とだけ言っておいた。
今日の朝飯は簡単にパンと干し肉だけで済まして、戦闘準備を整えた。
戦闘前にたらふく食べるともどしかねないからな。
──いざ、ボス戦だ!!
「よーし!みんないくぞー!」
お~っ!と
ゴゴゴゴゴッ…と扉が開ききると、奥の方で大きな魔法陣が光りだした。
その光が空中に集まっていく。
すると徐々に姿を現してきた。
試しにクロスボウを数発撃ってみるが、全てすり抜けていった。
ガントと、シュウがジト目で見てくるが、スルーだ。
出現まで待ってやる決まりはない、俺が正しい。
「完全な実体化しないと、ダメージも通らないか。全員、今のうちに補助系を掛けておけよー!」
「了解!」「はーい!」
そう返事した二人は、武技を発動する。
「スキル
リンが、速度に重心を置いた武技を発動すると、
「スキル
シュウが、腕力に重心に置いた武技を発動した。
さて、俺もスキルを使う。
「スキル発動、アニマブーストⅢ。ビーストコマンダーⅣ!スピリチュアルコマンダーⅡ!デーモンコマンダーⅡ!」
と、ペット達の底上げをしつつ、
「
と、クロスボウと双剣を強化する。
「精霊魔法スピリットガード!」
と立て続けに魔法を唱えた。
さて、こんなもんかな。
そう思っている間にボスが出現した。
天使長ドミニオン ランクS 種族:天使 HP4500/4500
さすがボスだけあってタフな設定だ。
だが俺らの目的はここじゃない。
だから、…一気に叩き込む!
「主のため消えよ。イビルフレイム」
カルマが無詠唱で禍々しい炎で包み込み、先制を取る。
『私の嵐で消えなさい。〈
ニケは複数の竜巻と強力な雷を放った。
荒れ狂う風で切り裂き、強力な雷で焼いていく。
「喰らえ!」
俺はクロスボウで矢を10連発した。
着弾と同時に黒い炎が巻き起こす。
さらに属性付与した双剣でジャンプ一閃、頭から下へ回転しながら切り裂いていく。
「パパに負けてられない!行くよ!」
リンは、ハァアーっ!と気合を溜めて奥義を繰り出す。
体から紅いオーラが迸った!
「…!!奥義”
下段から始まるこの技でくるくる回りながらドミニオンを切り裂いていく。
「俺も負けらない!どりゃあ!
成功すれば倍ダメージのこの攻撃スキルは、失敗すると硬直が発生するのでタイミングが重要である。
・・・成功だ!
「どおおりゃああああああああ!」
縦一閃が赤い光を発してドミニオンを突き抜けた。
フィアもいつの間にか本来の姿になり、眷属を5体出現させていた。
さらに体を真っ赤に燃える炎で包み込み、ドミニオンの周りを走り出した。
次第にフィア達は真っ赤な炎の円となり、渦となり、炎の竜巻になりドミニオンを包み込んだ!
〈業炎の竜巻〉が発動した。
一定時間、炎による大ダメージを発生させる。
その様子を見ていたクロも技を仕掛けたかったが、やる前に終わりそうなのを悟ってガントとゲンブのガードに集中した。
そのしっぽは、しゅんとしてた。
「我も、少し本気を出そう。グラビティブラスト…イビルインフェルノ!」
重力で固めて、悪魔の顔をしたどす黒い炎がドミニオンに襲い掛かる。
『ぐ…ぐおおおおおおおおお!!!この私が、主より授かりし力を使う前に、消え去るだと・・・こんな莫迦なことがあってたまる・・・・』
ゴオオオオオオオン…ゴオオオオオオオン…ゴオオオオオオオン…
という荘厳な鐘の音があたりに響く。
それと同時に、ドミニオンが光の粒子となって消えていった。
ドミニオンがいた場所に、一振りの豪華な杖がカランと転がった。
──瞬殺。
まさにその一言であった。
完全なる、ユート達の圧勝であった。
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