Turn165.勇者『文房具屋さん』

「はぁ……」

 僕は溜め息を吐いていた。

 どれだけ時間を費やしただろう──。

 真っ直ぐに目的の雑貨屋に向かえばものの数分で買い物は終わるもののも、どうしてか色々なものに目移りしてしまう。

 もう寄り道はやめようと頭の中で思ったが──目に入った文房具屋が気になって仕方がない。

「ちょっとだけ……寄っていこうかな……」

 自制しようとするが抑え切れず、文房具屋の前で立ち止まってしまう。

「……まぁ、少しくらい、いいだろう……」

 本能に逆らうことはできず、僕は観念して文房具屋の中に足を踏み入れるのであった。

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