Turn144.村の娘『悪党をひっ捕らえよ』
ピキピキとゴードンの石化した体にヒビが入っていく。大蛇子が倒れたことにより、ゴードンの石化も解けたのだ。
ドサリと地面に倒れると、ゴードンは意識を取り戻してうめき声を上げた。
「うぅーむ……。何が起こったんだ?」
自分の身に何が起こったのか分からないが、意識をハッキリさせようとゴードンは首を振るった。
「ゴードン!」
呼び掛けられて顔を上げる──マローネが仁王立ちをして立っていた。後ろに居る村人たちの表情も険しい。
「貴方の悪巧みは、これでお終いよ。ランテ盗賊団はみんなで捕まえたんだからね!」
マローネがそう言って顎をしゃくる。
ゴードンがマローネの示した方向に視線を向けると、盗賊団たちが縄で縛られて村人たちに引っ捕らえられているのが見えた。
「頭、すみません……」
リーダー格の髭面の男が、申し訳なさそうに弱々しく呟く。
それでゴードンはハッとなって、全てを察した。悪行が──長年の計画が、村のみんなにバレてしまったのだ。
「ま、まま、待て! 全てコイツのでっち上げじゃ」
「今更、そんな話が通じるか! よくも今まで騙してくれたな!」
マローネに代わって声を上げたのは村人たちであった。
村人たちはゴードンに飛び掛り、他の盗賊たちと同様に縄で引っ捕らえたのであった。
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