第7話
「彼は私のこ、こここ婚約者ですわ!!」
「「「「なんだって!?」」」」
「えっ?」
お嬢様がつっかえながらも宣言する。
それに驚く色髪達とどこからか聞こえた戸惑いの声
「リビア嘘はいけないよ?」
「殿下、私は嘘なんてついていませんわ!!セスは私の婚約者で未来の旦那様ですもの!!あと先も言いましたが私の愛称を呼ばないでくださいませ」
持ち直した金髪もといアルフォルド王子
彼は爽やかに笑いながらお嬢様を嗜めるがお嬢様はすぐに切り返した。そしてまた愛称呼びを否定する。
アルフォルド王子は固まってしまった。
お嬢様?旦那様はさすがに照れます!!
それにまだ婚約式もしていないのでお嬢様と俺はまだ婚約者ではありません!!
「ファイアボール」
「おわっ!!」
お嬢様とアルフォルド王子のやりとりを見ていたら急に俺に向かって魔法が飛んで来た。
俺はギリギリでそれを避け飛んで来た方を見ると紫髪、ライゼル様が手を俺に向け立っていた。
「チッ、次は外さない、ファイアランス」
そして次は炎の槍を出現させ俺に向けて放つ。さすがは魔法師団長の息子、精度、威力、速度、全てが一級品だ、俺は前方に魔法を展開する。魔法には火・水・風・土・雷の5つの属性があり、人には属性魔法適正がある。その適正のある属性魔法を使う事ができるのだ。例えば火の適正がある人は火の魔法が使える。だが、水の適正がなければ水の魔法は使うことはできない。ちなみに俺は複数の適正を持っている。
なので俺は火と相性が悪い水の魔法を発動する。
「アクアウォール」
そう唱えると俺の前方に水の壁が現れた。
水の壁にぶつかった火の槍はジューっ音を立てて消えた。
「チッ、溝鼠が!!さっさと僕のリビアの前から消え失せろ!!」
「いや、あのですね?「ウィンドカッター」人の話を聞けよ!!っておい!!」
ライゼル様から放たれた風の刃、ライゼル様はとても興奮していたのか魔力が暴走気味で発動したらしく周りにいる生徒、他の色髪達、さらにはお嬢様にまで向かって飛んで行った。
やばい!!
間に合うか!?
急いで得意な雷魔法を発動させる。
「迅雷擊破」
俺の体を雷の魔力が包見込む。
そして俺はまず一番にお嬢様の元に走り出した。
迅雷撃破
この魔法は雷の魔力を体に流すことによって脳から送り出される伝達信号を極限まで高め肉体の活性化を促し、身体能力を向上とそれによる負担を軽減してくれるというまさにメリットしかない技だ。さらに体に雷の魔力を溜め込んでいるので
「はっ!!」
俺はお嬢様に飛来する風の刃に回し蹴りをし破壊する。とこのように攻撃もできる。
そしてお嬢様の無事を確認してからすぐにまた駆け出しクラスメイトに向かう刃を破壊、最後に色髪達への刃を華麗にスルーする。
だってお嬢様を娶ろうするならあれぐらい自力でなんとかしてくれ。
それに俺には先にやることがある。
「おい」
「はっ!!貴様!!」
「歯ぁ食いしばれ!!」
「ングフッ!!」ドサッ「う、うぅ‥‥」
俺は紫髪の顔面に膝蹴りをみまいする。せめてもの情けに迅雷擊破は解除してある。俺の膝をもろに受けた紫髪は後方にぶっ飛び地面に倒れこんだ。
お嬢様を危険に晒した罰だ
「セス!!」
「お嬢様!?」
俺の後ろから急に抱きつくお嬢様
「セス!!かっこよかった!!大好き!!」
そう言ってお嬢様は俺の背中に顔を埋めた。
俺は不敬にも思ってしまった。
お嬢様かわいい!!!!
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