(登場人物と設定の覚え書き)

在原ありはらさくら

 十八歳。身長百六十二センチ。

 奥野山高校を卒業後、奥野山村役場へ就職し、観光課へ配属される。

 大手芸能事務所からスカウトされるほどのルクッスを誇る。耕太曰く、「集団アイドルなど、一網打尽にしうる恵まれた容姿」。奥野山村のチェリー&ピーチ大使。

 家は由緒ある神社で、巫女もやる。

 特技はスノーボード。バッジテスト一級の腕前。インストラクター・ライセンスを狙っている。

 好きな音楽アーティストはレニー・クラヴィッツ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、メロコア全般。

 愛車は新型ジムニーのコンプリートカスタマイズ仕様|(モスグリーン)。



古家耕太ふるやこうた

 十八歳。身長百七十八センチ。

 奥野山高校を卒業し、奥野山農協へ就職する。

 奥野山村をこよなく愛し、さくらを応援することが生き甲斐。

 好きな音楽アーティストは米津玄師。

 愛車は実家の軽トラ。キャリィ農繁スペシャル4WD|(白)。



◇村井課長

 奥野山村役場観光課の課長。さくらの上司。

 昼はとても真面目な堅物であるが、酒を飲むと豹変する。

 田んぼへ落ちたことがある。



風間寛かざまひろし

 二十八歳。身長百八十三センチ。

 東京生まれ東京育ち、皇華院大学卒。

 東証一部上場企業であるカザマホールディングスの御曹子。大学卒業後は、修行がてら六年間限定で最上銀行へ預けられている。

 愛車はメルセデスベンツGクラス(黒)とNSXカスタムGT仕様|(バレンシアレッドパール)。



◆奥野山村

 山形県の中山間地にある人口五千人足らずの村。

 大正浪漫が香る建築物が点在する。

 課題は過疎。

 基幹産業は果樹栽培。さくらんぼと桃が特産品。さくらんぼは皇室御用達で銀座のフルーツパーラーにも並ぶほど。

 村内に大きな自動車工場もある。



◆奥野山高校

 前身は大正時代に設立された桜花女学校と奥野山農学校。昭和二十一年に合併した。

 女子の制服は桜花女学校以来かわることなく、当時、フランス留学をした東京のデザイナーによるもの。現代でも通じるモダンデザインのセーラー服。

 かつては村民のほとんどが通ったものの、現在はみんな市外の新設進学校へ行ってしまう。

 第百期卒業生を送り出し、廃校となった。

 大正時代に作られた校舎は文化財として保存される。



◆奥のやま

 奥野山村内にある割烹居酒屋。ご主人は東京赤坂の料亭で修行を積んだ人であったが、奥野山村の素材に惚れこみ、とうとう家族揃ってIターン移住までした。

 農協と包括的な仕入れ契約を結んでいる。

 ミシュランの一つ星を獲得。関東はもちろんのこと、海外からの旅行者がたびたび訪れるようになった。



◆ドッグ・リゾート・オクノヤマ

 奥野山村の中にできた富裕層向けの犬と泊まれるホテル。高所から見える山並みと村の景色が圧巻で、天空のグリーン・ツーリズム・リゾートとも呼ばれる。絶対無理と思われていた大口融資を、風間が勝ち取った。ドッグ・リゾートグループは安定した大口の納品先ともなっている。

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同志のさくら 葉城野新八 @sangaimatsuyoshinao

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