奇襲、そして

翌日


「昨日メールして来た奴、今日土曜日の事を忘れてるだろ」

「だね、今日は休みなのに」


俺と春ねぇはリビングのソファに座ってテレビを見ながら話してた

夏姉さんは友達と遊びに行って冬乃は一年の生徒会に選ばれて朝早く家を出た


「春ねぇ、陸上部だよな?今日は無いのか?」

「今日は無いよ、1年は来週から参加」

「なるほど」


じゃあ今日は2人だけか


「とゆうか、告白の返事はどうするの?」

「んっと、俺は奴の事を全く知らない、今は付き合うつもりは無い」

「なるほどね」

「そういえば、前告白して来た奴はそれから何かあった?」


ふと思い出した

入学して3日たって告白した奴を思い出した


「ん〜と、特に無いかな。彼、今彼女がいるらしいよ」

「マジか」


春ねぇに振られて一カ月後に彼女ができたなんて、あいつ凄いな


『ピンポーン』


家のインターホンが鳴った


「お、じゃあ俺が出る」


そう言って俺は玄関に向かう

そして玄関のドアを開けた


「はい、どちら様で———」

「あ、おはよう秋夜さん」


玄関の前に居たのは昨日ナンパ野郎共から助けた女子が居た


「え?何でいるの?てか何で俺の家を知っているの?」

「秋夜さんの家は調べました!」


ゾクっとした

何こいつ、普通に怖いんですけど


「どうやって?」

「いろいろやりました!」


そのいろいろとは何なのか聞きたいがやばそうなので言わない


「秋夜ー、どうしたの?」


春ねぇがリビングから出て来た


「ん?秋夜、この子誰なの?」

「あ、始めまして。私は昨日秋夜さんに助けてもらった天知奈々(あまちなな)です。今日は秋夜さんに告白の返事を聞きに来ました」

「あなただったんだ、うちは秋夜の姉の春菜、まぁこの話はここでするもんじゃ無いから家に上がって」

「そうだな、リビングで話そう」

「はい!お邪魔します!」


俺と春ねぇは天知をリビングに案内した

そして天知をソファに座らせて俺と春ねぇは向かい側に座った


「えっと、告白の返事だけど」

「はい!OKかYESか喜んでのどれですか?」

「それ選択肢の意味ある?」


それよりも告白の返事だ

今さっき春ねぇと話した事をそのまま言おう


「ごめん、俺はお前の事全く知らないから付き合えない」


俺はそのままはっきりと伝えた


「大丈夫ですよ」

「え?」


天知は笑顔で言った


「知らなくても大丈夫です、これから知ってゆけば」

「だったら友達からが良くないか?」


俺がそう言うと天知がソファから立って俺に近づく

めっちゃ近い、あとちゃっかり俺の手を握ってる


「それじゃ遅いんです。誰かに取られちゃう」

「いや、普通は友達からだろ、どう考えても」

「そうですか、、、わかりました。だけど」


そう言って天知は俺の唇にキスをした

、、、ておい


「あ、天知、今お前!」

「天知じゃなくて奈々って呼んでください」

「そこじゃない!何でキスをした!」

「私の初めてのキスです。責任とってね♡」


そう言って俺のそばから離れた


「ちゃんと秋夜さんの友達から始めますけど、秋夜さん、ちゃんと私の事意識してね。それではまた学校で」


そう言って奈々は家を出た

マジでやばい友達が出来たな俺


「あのー秋夜、うち、まだ居たよ」


隣を見ると顔を赤くなってる春ねぇが居た

思いっきり忘れた


「えっと、ごめん」

「見てるこっちの身にもなってよ」

「本当にごめん」


俺はその場で土下座をした

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