体力測定

翌日


「今回の体育は体力測定をやるぞ、生憎外は雨が降ってるから体育館でできる事をやる」


体育教師がそう言った


今日は雨が降っているから体育館でやることになった

やる事は握力、20mシャトルランの二つだけ

今回は一組と二組合同でやるから春ねぇたちと一緒だ


「それじゃあ早速始める、握力測定の場所に行け」


俺は握力を計測する場所に行った

それから二人一組になるように指示され俺は颯斗と組んだ


「はぁー」

「どうした秋夜?」

「いや別に、何でこんな面倒くさい事をするんだろう」

「国に文句を言え」

「そんな権力ねーよ」


毎年やってるけど本当に面倒くさい


「次の人たち来てー」

「お、オレたちだ」


そう言っているうちに俺たちの番が来た

最初は颯斗から


「うおおおおおおああああああ!!!」

「うるせ」


叫んでも握力は変わらんし、迷惑なだけだ


「うぉ!右67か!結構いったぜ秋夜!」

「だな」

「おしゃ!次は左か!」


そう言って測定器を左手に持ち替えた

左でも叫びながらやる

うるせー


「お!左は58か!次秋夜」

「おう」


颯斗から測定器を渡される

最初は右手からやろう


「おっし、えーと112か。次左か」

「え?」


颯斗が唖然としている

一体どうしたんだ?


「よしっ、左は95か。やっぱ百いかないな」

「ちょ、ちょっと待て秋夜!」


颯斗が慌て始めた

まじでどうした?


「どうかしたか?」

「どうかしたかじゃねよ!何この記録!?なんかやったのか!?」

「普通にやったぞ」

「普通じゃでねー記録だよ!」


そうなのか?コレが普通だと思ったんだけど


「秋夜お前、50m走何秒?」

「最後に測った時は5,6秒だったはず」

「、、、」


また颯斗が唖然とした


「お前が運動神経が良いのは知ってたけどここまでやばいのか。もはや化け物だな」

「そこまで言う?」

「お前たち、今からシャトルランをするから準備しろー」


先生の声が聞こえ、俺たちはスタート位置に着いた


「お、秋夜」

「やっは〜秋〜」


スタート位置には春ねぇと夏姉さんがいた


「春ねぇたち、握力の結果どうだった」

「うちは右52、左46だった」

「ワタシはね〜右が18で〜左が12だった〜」

「なるほど」

「秋夜と一条くんは?」

「オレは右が67、左は58」

「俺は右112、左95」

「「、、、」」


二人も唖然してた


「秋夜、何その記録、化け物なの?」

「颯斗と同じ反応するな」


本当に俺の記録は異常なのか


『それでは、シャトルランを始めます』


放送が流れ、走る構えをした


『・・・ポーン』


音楽が流れ始めて全員が走り出す


五分後

3分の1が居なくなった


さらに五分後

全体の半分以上が居なくなった


さらに五分後

気付くと走っているのは俺だけになっていた


『これを持ちまして、シャトルランを終了します。皆さん、お疲れ様でした』


音楽が止まったから俺も止まりだす


「秋夜、お前やっぱ化け物だ」

「颯斗、急にどうした」

「それに関しては同意見だね」

「春ねぇまで」

「秋〜普通は〜最後まで行かないよ〜」

「マジか」

「あとお前、全く息切れしてない」

「汗もかいてないよ」

「本当に〜秋は〜化け物だね〜」


そんなにおかしいのか俺の運動神経は

今まで普通に過ごしてきたのに

俺、ただの帰宅部なんだけど


次の日、運動部からの勧誘が始まることを俺はまだ知らない









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