昼休み

「聞いたぞ秋夜、クラスメイトに質問攻めにあったんだってw」

「マジで疲れたんだけど、あと笑ってんじゃねーよ颯斗(はやと)」


昼休み

俺は中学の時に出来た友達の一条(いちじょう)颯斗と一緒に中庭で昼飯を食べている

学校の購買で買ったメロンパンめっちゃ美味い

ちなみに颯斗は焼きそばパン


「俺に質問ほとんど春ねぇたちの事なんだけど」

「そりゃお前が春菜ちゃんたちの弟だからじゃん」


クラスの奴ら(主に男子)にいろいろ質問された。一応夏姉さんと冬乃の事も話したら、あいつらの趣味やLINEのID教えろと言ってきたんだよな


「『三人の好きなタイプ』て聞かれたときはキツかった。知らねーよそんな事」

「逆に知ってたらお前との付き合いを考え直してた」

「マジか」

「あれ?冬乃ちゃんの好きな人ってお前じゃなかったか?」


颯斗が不思議そうに言った


「なぁ颯斗、クラス全員に妹の好きな人は俺ですって言えと本気で思ってる?」

「本当にごめんなさい」


そう言って颯斗は頭を下げた

颯斗には二つ下の妹がいて、そいつもブラコンで苦労している

だから俺はこいつと友達になった

類は友を呼ぶ


「そういや春菜ちゃんたちは?」

「あいつらは俺と同じく質問攻めに合っている」


当たり前だ、あんな美少女たちを男子どもはほっとく訳がない

いろいろ質問して、それから仲良くなって、最終的に恋人にって考える奴もいるからな


「ま、俺には関係ないしそもそも興味がない」

「へー、もし春菜ちゃんたちに彼氏が出来たら?」

「あいつらが決めた相手だから俺は何も言わずに応援する」

「なるほど、良い奴だなお前」


人の事を滅多に褒めない颯斗が言った


「俺んとこの妹もいつか彼氏を連れて来るのか」

「あと何年後だろう」


ちょっと考えてみる

、、、、、あれ?

春ねぇと夏姉さんはいつでも作れそうだけど冬乃だけが想像出来ない


「、、、おかしいな、上2人は想像出来たけど、あいつだけが出来ない、、、」

「オレもだ。何故か大人になってもオレに抱きついて来る想像が出来たんだけど、、、」

「、、、やめよう、この話」

「、、、賛成」


空気が重くなった気がした


「えっと、話題をものすごく変えるけど秋夜は好きな人いる?」

「本当に一気に変わったけどいない」

「そうか〜、いないのか〜」

「なんだよその本当に残念そうな態度は」

「いや別に、いたらからかってやろうかなって」


一瞬こいつに殺意が湧いた


「そうゆうお前こそいないのか?」

「いないけど、気になる奴はいる」

「どうゆう事?」


好きな人=気になる人じゃないのか?


「そいつの事が気になるが、俺はそいつの事が好きなのか、それともただ単に気になっているだけなのか、イマイチ分からん」


なるほど


「ま、本当にそいつの事が好きになったらお前に相談するから」

「わかった、待ってる」

「んじゃ教室に戻るか」

「だな」


そう言って俺たちは教室に戻った



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