1日目①

まぁ、こうして時間は順調?に過ぎ現在に至る。いや、最初の場面に戻ると言うべきか。

俺らがどこに修学旅行行ったか?って、それは東京だよ。俺らは田舎の学校だからな。東京来るだけでも十分修学旅行として成り立つんだ。俺らがどこの都道府県出身かは作者の都合上伏せさてもらう。…取り敢えず今は。

とこんな解説している間にも俺らはただただぼけっとつっ立っていた。

「え…と、どうする?」

俺はもう1人の女子の方に目を向ける。

「…え?」

今声を出した彼女こそが俺と同じでじゃんけんに負け同部屋にさせられた女子だ。名前は鈴宮 りん(すずみや りん)。身長は俺よりも少し低いから160前半?ぐらい?あ、俺は約170だ。見た目はというと黒髪ストレートのロングで前髪はぱっつん(別名姫カットとか言うのか?)で身体は全体的に細身。クラスに1人は必ずいるタイプのこいつかなり細いけど大丈夫か?に含んでもいいんじゃないかっていうぐらい細い。顔立ちは顔の形も身体に比例して細い。表情が動くとその限りではないが。目は結構いける。というか目だけなら俺タイプ。正直、この女子はもう少し顔がふっくらして鼻の形が良ければかなり可愛いかったと思う。というか鼻がもうちょい小さかったら普通に可愛いと誰もが認めるぐらいのポテンシャルがある。今の状態でも十分だが、好みによれば普通に可愛いと言えるだろう。俺はそこまで好みじゃないためなんとも言えない。さっき言ったような点が改善されたら好みになるだろう。と、とんでなく失礼なことを言っているが概ね評価は悪くないって話だ。ただ、俺のタイプじゃない。ただそれだけの話。

それよりなんで俺達は入り口で立ちすくんでいるんだ?彼女の方に目を向ける。あ、ちなみに俺は入り口から見て右側にいる。彼女は左側。って、なんか彼女とかいうと紛らわしいからりんでいいか。…とそんなことはどうでもいいがあっちが一切こっちに反応してくれない。どうしよう?

「…さっさと入ろ」

「あ、うん」

なんでこいつこんなそっけない感じなんだ?つか、心の中の俺喋り過ぎじゃね?いくら進行係だからって俺の心の中うるさくね?

2人は部屋に入っていく。

「あ、本当にここで2人で寝るんだ」

ボソッとりんは呟く。

おいおい、その言葉俺にバリバリ聞こえてんだけど。まさか、わざと言ったのか。いや、別にベットが1つしか用意されてないわけじゃないし。ちゃんと2つ用意されてるから。

「ねぇ、どっちで寝る?」

さっきまでちょっと暗い感じだったがいつも通りの明るい声で俺に話しかけ来た。

「俺はどっちでもいいよ。そっちが好きな方選んでいいよ」

「え、そぉ?うーん、じゃあ、こっちにさせてもらうね」

と言って、りんは入り口から見て手前側のベットを選んだ。あ、より逃げやすいようにそっち選んだのね。一瞬そういう目したもんね。

じゃあ、俺はこっちと。ん、なんで鉤括弧でこの台詞を吐いてないかって。別に言っても良くないかって。はっきり言わせてもらおう。俺別にこの人と仲良いわけでも話したことがあるわけでもないんだよね。え、部屋決めから時間あったんだから仲良くなろうとしなかったのかって。クラスの現状の分析と俺のめんどくさがりが発動と勇気がなかったためそんな行動は起きなかったのさ。ま、別に問題ないだろ。3泊同じ部屋になるだけだし。ただ、俺への信頼がものすごく低いように見えるのはなんでだろう?

「ねぇねぇ、荷物とかどうする?」

「えーと、それはーー」

俺はとにかく部屋に着いたばかりなのでそこそこやることがあってそれに追われた。

・・・

落ち着き始めた俺が口を開いた。

「ねぇねぇ、あのさ、一応ルール決めとかない?」

俺が自分のベットに腰を下ろしながら提案する。

「え、ルール?」

そう言いながらりんも自分のベットに腰をかける。

俺ら2人、普段この2人で会話しないためか話がかなりチグハグなんだが。しかも、どっちも絶対話しかけられるとえ?とか付いちゃうし。こういう時、お互いそこまで積極的なタイプじゃないから困るんだよなー。あっちは仲間からの信頼度は結構高いけど?信頼度というか評価か?

「いや、俺らって他と違って男女同じ部屋じゃん。だから、誤解や後になって何か起きないよう、起きた時対処できるようにルール決めとこおうよ」

「あ、そうだね」

これは俺を後々守るためにルールを作るのだ。あっちを守るためじゃない、俺を守るためだ。冤罪やらなんやらかけられたらたまったもんじゃねぇからな。俺はこの修学旅行を平穏に何事もなく過ごしたいんだ。面倒ごとは嫌いなんでな。

「ルールはいいけど。どんなのにする?」

さっきより、話をしっかりできている感じがする。

「そっちが絶対に俺(というより男)に守ってほしいことは?それを基準にルールを決めよう。ぶっちゃけ、俺が後で何かあると困るから」

おっと一言余計だったか。俺って女子に受ける時って優しさの塊みてぇな時っぽいからな。

「・・・」

(最初優しい感じだと思ってたけど意外とゲスいやろうなのかな?優しいねって声掛けてあげようと思ったけど止めた)

おい、止めてくれこの沈黙!!頼む!俺がやっちまったみたいじゃねぇか!せめて、無視して話を続けてくれ!考えてるだけならいいんだけど!拒絶の意味だったらもう俺は終わった!

「えーと、まず、この部屋に他の男子は入れないでほしい」

やっと口を開いてくれた!

「うん、分かった」

確かに当たり前のルールだよな。風呂とか、外出中何されるか分からん。された時には堪ったもんじゃねぇ。

「着替える時とかはお互い着替えるって言うことにしよう。じゃないとお互い困るでしょ」

「おけ」

意外としっかり考えているな。

「後は、お互いの所有物については絶対に干渉しない」

そこかなり重要だよな。…て、なんかいつもより淡々と話すな。

「風呂とかどうする?あと就寝時、起床時、道具の管理方法とか?」

あ、なんかこっちに視線を向けた。と思ったらすぐ逸らした。面倒くさいやつだと思われたか。もしくはやたらと細かいやつだと思われたか。あまり俺の評価を落とすわけにはいかないがここで未然に起こり得るかもしれないことを封じなければ評価どころの問題じゃない。信頼を失う。

りんはクルッと体を回してこっちに正面を向く。そして、俺の目を見てきた。

いきなりそんなことされると俺が照れるんだが。

「ささっと、決めよう」

「あ、はい」

俺達はそう言ってルールを設けていった。


ふー

これで俺が犯罪者扱いされることはなさそうだな。俺が守れれば。いや、絶対守る!ここで、クズ野郎認定とか受けたくないしな。あっちもルールは守る気だからきっとこの3日間特に何もなく終わるだろう。

…とゆうか、絶対終わってほしい。

「この後どうする?」

俺はりんに聞いてみた。あれ?なんで聞いたんだろ?時間も寝るには全然早いし。

「私からお風呂使っていい?」

「!いいよ」

「じゃあ、お先に」

と言ってりんは準備をした。俺は気を使ってりんとは逆の方に体を向けている。

「あれ、どこにあるんだろ?お母さんどこに入れたんだろ?」

何かを探しているようだ。俺らの決めたルールもあるし風呂入るのに…ホテルのシャワールームか、それに入る持ち物を探すのを手伝う流石にまずいだろうからここは黙っていよう。というか、俺ら2人そんなに会話してないよな?思った以上にコミュニケーションがうまくいってない。まぁ、別に大丈夫か。しっかりルール決めたし。お互いそれを守るように行動すれば。ただのルームメイトだからな。

ガシャ

「風呂に入ったか」

さてさて、俺はどうするものか。ただ暇だな。ゲームのログインでもして時間を潰すか。これは俺らが決めたルールだからな。どっちかが風呂に入っている時は絶対に部屋にいると。

お、そうだ。ちょうどいい機会だから状況を説明しよう。俺達は先生達と同じフロアにいる。とゆうか、隣の部屋は先生達がいる。だから、俺達2人は他の奴らより下手に行動が取れない。全く厄介だ。この仕打ちは酷くないか?ま、しかないか。男女でフロアは分かれているからな。女子が1個上で男子が2個上だから、どっちかにどっちかを置くのは危険だからな。何が起こるかわからない。お陰様でこの仕打ちなんだがな。

つまり、俺達は無駄に行動に制限がある。無駄にな。他の奴等はきっとほぼ無制限なのにな。

つか、この小説俺の語りが多くて読みにくくね?そろそろ、俺の語り減らすわ。

あと、りんと話してて思ったのはやっぱ声好きだわってこと。前から思ってたけど声がめっちゃ好みなんだよ。顔より声がやばい。別に声フェチとかじゃないがなんか可愛いらしい声で好きなんだよな。見た目と少しギャップのある可愛いらしい声。まじたまんない。声。なんで、いきなりこんなこと言うかって?今しか言えないからだよ。

「あれからどんくらい時間たったかな?」

俺が時計を見ようとした時。

ガシャ

「あ、忘れ物しちゃった」

と言いながらりんがまさかの体にタオルを巻いた状態でシャワールームから出てきた。

いや、さっき入る前に何か探してたのはなんだったんだよ。1人で心の中でツッコミを入れさせて貰った。

そして、タオルはよく巻かれてなかったのか、何かに引っかかったのか、ひらりとタオルが落ちる。

「「あ…」」

俺は思わず凝視してしまった。見入ってしまった。

りんは立ちすくんでいる。本当のポロリを目の当たりにするとこんな反応になるんだなって後になって思った。

2人とも時が止まったかのように動かなかったがりんが先に動いた。すぐに腕を使って隠す。俺はその行動を目の当たりにして、すぐさま後ろを向いて見えないようにした。正直、ここからずっと後ろを向いていてあっちがどんな表情していたかは分からない。つか、俺出てきたとこ振り向いて見るって時点でアウトじゃね?

ガシャ

「戻ったか…」

ポロリとかって現実に存在するんだな。もう二度起こらないだろうな。ポロリってガチで起こるとお互いあんな風な反応になるんだな。勉強になった。…いや、他の奴はもっと騒いだりするかもしれないけど。

一方りん。

どうしよう。裸見られちゃった。てゆうか、まじまじと見過ぎじゃない?

「なんであんなことに…」

どう言う感じで出ていけばいいんだろう。

ガシャ

あ、出てきた。

「「・・・」」

目があった。

なんか顔赤くね?気のせいか?

「次いいよ」

「あ、うん。おっけー」

俺はさっさと準備してシャワールームに入ろう。おっと、さっきの誰かさんみたいに忘れ物しないようにしないとな。ま、俺の裸に需要なんてないとは思うがな。

ガシャ

「ふー」

俺が出てきた時、りんはスマホをいじってた。

俺は薄いジャージ姿だ。ホテルの温暖設備は整っているため全然寒くはない。あ、今は秋と冬の間?どっちかというと冬か、に修学旅行に来ている。暖房暖かくて最高。りんは家着みたいな軽装な姿。

「あ、ルームキーどうする?」

毎回あんたの声聞くとちょっと和むわ。なんか可愛いな、声が。

「どっちが持ってると都合がいいか」

「・・・」

なんかめっちゃこっち見てくるんだけど。何でしょうか?俺なんか変か?シャワー浴びたばかりで髪はやばいかも知れんが。

(すごい髪だな〜。お風呂上がりすぐもいつもどおりなんだ〜)

とりんは心の中で面白がっていた。

俺は癖っ毛の所為で寝癖がつきやすい髪質だ。だから、学校に行っても寝癖が直っておらずそのまま過ごす日も普通にある。それ笑われてんのかな?それなら中学の時からだから慣れてるから別にいいけど。朝時間なくて直せないのと、ワックスとかでガチガチにするか、軽くシャワー浴びたりでもしないと直らない時が多いぐらい朝酷いからな。この癖っ毛見た目は結構好きだが、癖が厄介すぎる。ま、ただ、自分が髪に興味が無いだけなのだろう。流石に修学旅行だし朝しっかり直そう。おっと、また、話が逸れた。ルームキーの話に戻すか。

「・・・」

一向に返事がない。仕方ない。

「ルームキーはそっちが持ってていいよ」

そう言って俺はりんにルームキーを投げて渡した。

「え、おっと」

りんはいきなり投げられたため若干反応が遅れていたがしっかりキャッチする事が出来た。

「じゃあ、お互い他の人のとこに行く感じで」

ガチャ

俺はそう言って部屋から出た。

この時のりんの表情は少し気になったが俺は振り返る事なく出て行った。

(あー出て行っちゃった。私がルームキー持ってるって事はあっちが先に帰ってきたら困るんじゃ…まぁ、あっちが勝手に言って勝手に出て行ったんだし大丈夫か)

その後すぐりんも部屋を後にした。

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