第5話 なでたい☆一途な子犬系男子

みなさん、こんにちは。


今回は記念すべき第5話目なのでとっておきのキュンキュンエピソードをご紹介します!


さて、みなさんの周りにとってもピュアで一途な子犬系男子っていませんか。今回はそんな男の子の話をしようと思います。


わたしが彼に出会ったのは高校1年のときです。4月にクラス替えしてまもない頃、授業でグループワークをしているときに彼の好きな人の話になりました。わたしはなぜか彼の好きな人が誰なのか無性に気になり、しきりに彼の好きな人を知っている彼の友達に誰?誰?と聞いていました。彼は頬を赤らめながらもわたしと友達に彼の好きな人を教えてくれました。


その後、学年の終わり頃に彼の好きな人が他の人と付き合い始めたという噂が立ち始め、なぜかわたしは白羽の矢が立ったようなそんな感覚に襲われました。


高校2年になりクラス替えがあったのですが、なんとまた彼と同じクラスになりました。ここでもわたしは不思議な運命を感じてしまい、授業中無意識に彼のことを見てしまうようになりました。彼もわたしの視線に気がついたのでしょうか。わたしが他のクラスでお昼を食べるようになると、彼もそのクラスでお昼を食べるようになりました。わたしがカフェテリアでお昼を食べるようになると、彼もカフェテリアでお昼を食べるようになったのです。でもお昼に彼に話しかけられたことは一度もありません。わたしはそんな彼が愛おしくて仕方ありませんでした。


ある日、公開模試を夕方まで受けたため暗くなった夜空を一人駐輪場まで歩いていくと、なんとそこにはぼんやり駐輪場の証明に照らされた彼の姿がありました。わたしは帰宅部で学校が終わるとすぐに一人で帰ることを彼は知っていたのです。彼の姿は光に照らされた王子様のように見えました。


わたしが恐る恐る彼のそばに近づき、自転車のチェーンを外したとき彼が話しかけてきました。模試、どうだった?そんな感じの内容だったと思います。ドキドキしすぎてあまり記憶もありません。その後わたしが最寄り駅○○駅だったよね?と言うと彼はまた頬を赤らめながら覚えててくれたんだと言いました。


その日の夜もなかなか寝つけなかったのを覚えています。


その後わたしは高校を転校することになり、地元を離れる直前に彼と彼の友達とわたしの友達と4人で遊びに行きました。電車に乗ってきたわたしを一目見るなり彼はうつむいてしばらく黙ってしまいました。それでも楽しく遊んで別れ際に一緒に遊んでいた二人が気を遣ってわたしたちを二人きりにしてくれました。駅の出口付近で彼は涙を一粒流しました。彼のことを抱きしめたいと強く思いましたが、人目が気になりそうすることができませんでした。


彼と再会したら彼のことを思いきり抱きしめたいと思います。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る