第7話 反動のおふざけ回

 反動-------------

 テスト明けに皆でカラオケ行って喉壊すまで騒ぐ然り、部活の大会が終わった後の帰路で禁止されてるジュースを買ったり。

 反動は大切。ストレスを溜めない為にも。

 それを通してプリンが言いたいのは前回カオスが足りなかったので今回はネタ多めの回で行くと言う事である。

 

 

 

「今日は休みだあぁぁぁ!!」

 絵里はアパートの一室にて朝から叫んだ。

 すると、「ドン!」と壁越しに殴られた。

 休みの朝から叫んだら隣の人に怒られるよね。

「さぁて・・・今日は新台入荷するらしいしパチンコやな。」

 服を着替えながら絵里はさも当たり前かのように予定を決めていく。

 そして着替え終わり、勢いよくドアを開け、「今日はパチンコだああああ!」

「ドン!」

 あ、また殴られた。ごめんなさい。

 

 

 

「本日営業休止。こんな事してないで働け」

 絵里はいつものパチスロの前に貼られた張り紙を前に、絶望を覚えていた。

「なんで・・・折角前回張り切って良い人したのに・・・パロネタも最小限にしたのに・・・今日こそは通常運転しようと・・」

 絵里が呆然としていると、「ポン」と誰かが背中を叩いた。

 絵里が振り返るとそこには、

 プリンを被った熊がいた。

 比喩ではない。

 頭にプリンを被った熊がいるのだ。

「あんた誰?」

 絵里が怪しいものを見る目で見ているとプリン熊はこう言った。

「こんにちは!!僕はゆるくち!!今日はテコ入れをしに来たよー。」

「え?」絵里は何言ってるか分からないと言うようにゆるくちを見つめた。

 

 

 

「ま、まぁ座りなよ。」

 絵里は近くにあったベンチに座り、引きつった笑顔で言った。

「失礼しま〜す。いやぁ疲れた。」

 ゆるくちが絵里の隣に腰を降ろす。

「で?何?テコ入れ?」

 絵里はタバコに火を付けながら問いかける。

「うん!実は僕、あびすの軍艦巻きとの共作が忙しくて、全然ケモナーの更新してなかったでしょ?それのお詫び。」

「ああ、なるほど今日はそう言う回なのね」

 全てを悟ったような顔をし、絵里はプリン熊に向き合う。

「よし!まずはこのタイトルからね」

 そう言うとプリン熊はどう言う仕組みか分からないが、空中にタイトルを浮かべた。

「え?なにこれどういう仕組み?」

 絵里が流石に驚いて聞くと顔色一つ変えずにプリンは

「作者の都合♡」と清々しいまでの笑顔で言った。

「お、おう・・・・」

 引きつった笑顔の絵里の目線の先には、

 『カモン!ケモナーの村』というフォントが浮かんでいた。

 あのお○んち○ランド開園のフォント

「さて、このタイトル。どう考えても人気出ないよね、もっと女の子層釣らないと」

 うーん・・・・じゃあこんなのどう?

 絵里が提示したそのタイトルは・・・

 

 

 

 『絵里松さん。』

 絵里松)おーいパチンコ行こうぜ!

 アス松)いいねー

 ミミ松)ミミシコスキー!

 ニシ松)子育て応援ニシ松や!

 モブ松)モブ〜モブ〜

 プリ松)ヤバいですね!

 

 

「こんな感じかな・・・」

 絵里は結構自信ありげに胸を張った。

「いやまぁ確かに女子層狙ってるけど明らかにやりすぎだよね、しかも途中某子供用品店とプリンとプ○コネかけてるし・・・・」

「だから」

 プリンは絵里の打ち立てたフォントを何処からか取り出した火炎放射器で焼き払った。

「次の案」絵里は新たなフォントを打ち立てた。

 

 

 『絵里豪ストレイドッグス』

 此処は異能力村役場、今日も沢山の依頼が舞い降りる。

「よし、今日の依頼もこなすかぁ」

 そう言うと異能力者、星野絵里は自身の異能力『招来!獣愛の村』を発動させ・・・・

 

「確かに作者が好きだけども!オラァ中止だァ!」

 そう言うとプリンはバズーカ砲を取り出し、フォントを跡形もなく粉々にした。

「次!」

「かしこまっ!」ピースの角度は30度。

 

 『名探偵絵里ン』

 私の名は星野絵里、探偵さ・・・

 ある日、知り合いのゴリラと賭場に向かっていると、怪しげな取引を目撃してしまう。

 取引を見るのと、今日の新台情報を見ているのに夢中になっていた私は、背後から近づく同僚に気づかなかった・・・・

 そして怪しげな薬を飲まされ、目が覚めると

 

 身体が縮んでしまっていた!!

「ふざけんな!お前のロリなんて需要無いわ次ィ!」

 ミサイル発射からの爆発

 『絵里滅の刃』

 タンスを背負った飼育員、星野絵里。彼女は親の仇を・・・

「話題作りしたいからって炎上商法すんなあああ!」

 プリンが大量の手榴弾を投げ込む。

 『創聖のアク絵里オン』

「頼む!止めてくれーー」

 多段爆発が起こり、フォントどころか周りも焼け野原になった。

 

 

 

「ハァ・・ハァ・・・」

 息を荒らげ、肩を揺らしプリンはその場に倒れ伏した。

「人気作をパロれば良いってもんでも無いね」

 絵里はその言葉を言い終えること無く、倒れ伏した。

 

 

 

「絵里・・僕の気持ちが分かるよね?最高のタイトルは・・・」

「ああ、分かるよ・・・最高のタイトルは」

 

 『カモン!ケモナーの村!』

 

 

 

 絵里は、気づいた時にはベットの上にいた。時計を見ると、朝8時。

 ・・・・時を戻そうってか

 ・・・・悪くないだろう

 

 

 絵里はドアを勢い良く開け、こう言い放った。

「今日は競馬じゃあああああ!!」

 パチンコが休みなのは知っている。

 今日の予定は競馬だ。

 

 

 

 あぁクソ、1等の馬見ときゃ良かった。

 「ドン!」

 また壁を殴られた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る