第6話 絵里と銀行と懐かしき日
〜前回のあらすじ!〜
カ○トボーグ世界選手権で優勝した天ノ川リ○ウセイ。しかし世界は今そのカ○トボーグによって滅ぼされようとしていた!
あ、ごめん違った。これカブ○ボーグだ。
〜前回のあらすじ!!〜
最近あびすの軍艦巻きとのコラボ作品『トゥエンドコネクト』が公開され、ウッキウッキのプリン・・・
あ、ごめんこれは宣伝だ。見てねー
「はい。持ってきたわよ車の鍵。」絵里はボスハイエナの元へ行き、鍵を渡して番号を告げる。
「ふふ、これで車は手に入ったしトンズラするとするか。」ボスハイエナは絵里から受け取った鍵を手の中で遊ばせる。
「オイお前ら!モタモタしてねーで早く金を運べ!後、一応三人は残って見張りだ!」
そうボスハイエナが怒鳴りつけると、部下達が金の入ったカバンを担いで地下駐車場に向かう。
その時絵里は、
誰にも気付かれないように「ふふ」と笑った。
「しっかし・・・あのボス頭良いのか悪いのか分かんないな・・車のナンバー聞くとか後でバレるのに・・」絵里は元の位置に座り、今度は電子タバコをバックから取り出してふかす。
「あの、行ってくれた事は有難いんですけど、一応赤ちゃんいるんでタバコは・・」と、隣のカンガルーの母親が申し訳なさそうに言う。
「ああ、ごめんね。」そう言うと素直にタバコの電源を落としてカバンに入れる・・・と、思いきや部下が反対方向を向いた時、店の隅の方へと投げ込む。
「これで良し!後は待つのみ」そう言うと絵里はカバンの口を開け、
「・・・ねぇ・・出来るだけ重たい物を少しの間貸してくれない?」
その頃、地下駐車場にて
「ふはは・・この車を使って逃げれば・・」
そう言ってボスは鍵穴に車のキーを・・
しかし、キーは刺さらず、車のドアは開かない。
「あれ?なんで?この車じゃないのか?」
ボスは部下に確認をとるが、言われたナンバーと同じである。
「あの人間・・・嘘のナンバーを教えやがったな!」ボスハイエナが激昂し、もう一回ナンバーを聞きに行こうと上の階へ向かおうとすると、
そこには満面の笑みの絵里と、犬のおまわりさんが赤いサイレンに包まれて立っていた。
「え?」ボスハイエナが元の方向を向くと、そこにも沢山の警官。囲まれていた。
「え?え?なんで?」焦るハイエナ、満面の笑みの絵里、本部に確認を取る警官。
時は十分前に遡る。
「あーあ、しかし成功するもんだな」見張りのハイエナが隣の見張りに話しかける。
そしてその時気づいた。店の隅から白煙が上がっているのに。
「え?火事?ヤバいって」テンパる見張りは味方を呼び集め、煙の方に近づく。
すると、上から凄まじい勢いで水が降ってくる。
スプリンクラーだ。
「うわぁぁ!!水だぁぁ!!」慌てるハイエナ達。
そしてその背後には、周りの動物達から集めた物をありったけ詰めたカバンを構えた笑顔の絵里。
『ドゴッ』鈍い音と共に、ハイエナ達の意識は途切れた。
時は戻り、本部への確認を取り終えた警官達が銃を構え、ジリジリとボスに近づく。
「クソ!なんで開かねぇんだ!」焦りながら車にガチャガチャと鍵を刺すが、一向に開く様子は無い。
「ああそれ?それは車の鍵じゃない・・」
驚いた顔をしたボスに絵里は続ける。
「ふふ、それはね・・・・役場にある金庫の鍵だ!」
大声で絵里はそう言い、ボスは膝を着く。
そして、警官達によって強盗団は捕まった。
「オラ!覆面を取りやがれ!」身元照合の為に警官がボスの覆面を取る。
そこには、可愛い顔をし、左頬に傷を負ったハイエナの姿があった。
「やっぱり貴方だったのね・・その耳、もしかしたらと思ってたのよ。」
確保されたボスに絵里は優しく告げる。
「貴方・・・ハイエナのハイド君ね?私の事、覚えてない?」絵里は笑顔で問いかける。
「た、確かに俺は・・・僕の名前はハイドだけど、もしかして・・絵里お姉さん?」
ハイドは昔の飼育員の事を思い出した。
まだ小さい頃、遊んでいて左頬を怪我し、泣きじゃくっていた自分を拾い上げ、医務室に運んでくれた若き飼育員の事を。
「うぅ・・・絵里お姉さん・・・ごめんなさい」
ハイドは泣きながら申し訳なさそうに頭を下げた。
「罪を起こさない人間なんていない・・・貴方はハイエナだけど・・」
優しく頭を撫で、絵里は続ける。
「だから、罪を償ったらここに来なさい。」
そう言うと絵里は役場の位置が記された地図を渡し、もう一度頭を撫でると
「またね」と言って警察関係者におじぎをしながら去っていった。
そして、絵里が去った後の駐車場には泣きながら遠吠えをするハイエナと、感動して遠吠えをする警官達でうるさかったと言う。
その後、役場に戻った絵里は褒められたものの、勝手に役場の金庫の鍵を持って行っていたのでミミとアストロに大目玉をくらい、以後一か月のトイレ掃除を押し付けられた。
しかし、今日の絵里は晴れやかな笑顔をしていたので、少し気味悪がられた。
夜、役場にはアストロしかいない。
綺麗になったトイレを見つめながら、アストロは自身の手の中でクシャクシャになったお守りを見つめて、
「無事で良かった。」と少し目を潤ませて言った。
次回予告!
我々ビッグ○○オーガニゼーションは地下に潜っては見たものの、ジメジメしていて嫌だった!ので!すぐさま地上へと取って返し、卑怯にもブラ○クゴールド団の背後をついて壊滅させてやったの・・・・
あ、ごめんこれカブ○ボーグの次回予告だ
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