第10話 忙しない一日

「え、っと。僕に助けてもらったから

僕のことが好きになったってことかな?」

「そ、そう。」

彼女はずっと下を向いている。

しばらくの沈黙が流れた。

「そ、そうだ。僕、もう帰るね。

 また明日学校でね」

僕はそう言って足早に家に帰った。




「ただいま」

そう言うと真っ先に奈々が走ってきた。

「ちょっと話があるから来て」

そう僕は冷たい声で言われリビングに連れて行かれた。


「どうしたの?アキ姉も奈々も深刻な顔して」

「心当たりあるんでしょ。

私見たんだから!今日は先に帰ってて言われて怪しいなと思いながらにぃにのことを後ろから見てると同じクラスの女の子と楽しそうに帰ってた。しかも、挙げ句の果にその子の家に行くとか」

やっぱりバレたか、

「ご、ごめん。あの子に話があるからって言われて、、、」

「別にその子と付き合ってるわけないよね」

「う、うん、」

「ならいいわ。今日はちょっとびっくりしたけど本当に付き合ってないのよね。

それが聞けて安心した。」 

そう言って夜ご飯の支度を始めた。

危ない。まじで殺されるかと思った。

今日は色々と忙しない一日だったな

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