理解不能からの
フッと我に帰ると彦さんが「何してるの?」そんに感じで声をかけながらゆっくりと歩いてきた。
彼女は「怒られちゃう(笑) では、また~」
そう言いながら初めて見たときのキラキラとした笑顔で手を振りながら去っていった。
彦「もえ?どうしたの?大丈夫か?」
私はまだ固まったままだった…
彼女の『ご主人と寝てます。』って言葉が
頭の中をグルグルと駆け巡っていて放心状態だった
彦「おい!もえ?」
彦さんに肩を揺さぶられ、やっと本来の私が戻ってきた。
私「なに?」
彦「大丈夫か?どうした?」
私「大丈夫。大丈夫だから離して。」
そう言うと私は肩におかれた彦さんの手を振り払った
そんな私の顔を彦さんはジッと見ていた…
彦「もえ?」
なにも言わず彦さんの目を見続けていた私に
しびれを切らした彦さんが話しかけてきた
私「なに?」
彦「今日はありがとう。」
彦さんが何を言いたいのか私には全く理解できなかった
私「だから、何が?」
彦「いや、来てくれて…」
私「来るんじゃなかった…」
思わず出てしまった私の本音。
今度は彦さんが黙り込んでしまった。
私「帰るね。」
彦「気を付けて。」
背を向けてゴミ捨て場に歩き始めた私を
彦さんはなにも言わず、何も聞かず見送ってくれた。
タクシーで家につく頃、やっと怒りが込み上げてきた。
『あの女は何?何であそこまであんな女にバカにされなきゃいけないの?
旦那も旦那だよ。嫁をあそこまで自由にさせて何を考えてるの?
彦さんもあんな女のどこが良いの?』
そんなことばかり考えてしまい
この日私は眠れなかった。
『どうしてやろう…』
朝になり、私の思考は彦さんへの仕返しでいっぱいになっていた…
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