彼女。

お風呂から上がり帰りかけた時、彼女は私の前に再び現れた。














女「あの~、もしかして彦コーチの奥様ですか?」














彼女の『コーチ』という言葉に一瞬驚いたけど

私は笑顔で「はい。もしかしてバスケット関係の方ですか?いつもお世話になっております」と、頭を下げた。













彼女は意味ありげな笑みを浮かべ何も言わず私を見ていたが、一緒に来ていた人達に呼ばれ「あ、すみません。呼ばれてるので…」そう言って去って行った…










  



この時、私の嫁としての勘が働いた。














『この人は彦さんと何かある。

電話もメールもこの人だ。』














私のこの勘が当たっていたのか外れていたのかは

未だに解っていない。













この間、本当にこの間

彦さんに「もう時効だから正直に話して」と聞いてみたが「俺にも選ぶ権利はあるわ」と笑ってた…














そう。選ぶ権利…

彼女はとても大きな女性だった。













身長も高く肉付きがいい女性。














けれどキラキラしてて彼女の周りが明るくなるような雰囲気の女性だった。














この頃の私はチビのガリガリで暗い雰囲気の

生活に疲れたような、そんな人間だった…














まだ、彦さんの事が好きだった私は

彼女のような女性を彦さんが求めているのなら…

と、肉付きのいい身体になるため自分を甘やかし太り始めた。














彦さんは彼女の外見ではなく、内面から出てくる明るさに惹かれているとは思いせず…。

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