間違った方向。

彦さんと山田さんが終わったのかどうなのか

気にしながらも私は自分を癒すため

とおるさんとの逢瀬を2、3ヶ月に1度のペースで続けていた。













この頃の会話はお互いの家庭の事が多かったような気がする…












と「最近は奴は遊んでる感じはあるの?」













ホテルのソファーでそんな話を聞かれると

忘れたくて会っているのに少し嫌な気持ちになってた













けど、私は嫌だと伝えなかった。













嫌だと伝えてとおるさんに距離を置かれるのが怖かった…













この頃、私はとおるさんに抱かれることで彦さんに優しくなれる気がしてた。













彦さんが他の女性を抱いていても

私も違う人に抱かれているんだから同じ…

そう思い込んでた。












だからとおるさんに会った直後は彦さんに触れられるのも抱かれるのも罪の意識からか平気だった…














と、いうより私から強く彦さんを求められた。














まだ、妊娠を諦めてなかったこの頃の私。
















『彦さんが他の女の子供の父親になるのなら

それより先に私が妊娠しなければ…』













嫁としてのプライドなのか

子供が産めなくなるという恐怖からなのか

私はそんな風に思い自分を追い込んでいった














そして、この頃から始まった性痛のようなもの…

奥をつかれると圧迫感を感じるようになった













私は、子供を授かれなくなる恐怖が

いつの頃からか勝り始め数ヶ月後には彦さんとの結婚生活よりも子供を授かりたいと強く願うようになっていった…













始めての浮気は彦さんに女性の影があることから始まった。













そして、彦さんに優しくなる為に続け

最終的には子供を授かりたいと願うようになった私は

とおるさんに「中で出して欲しい」と…

「私を母親にして欲しい」と懇願するようになった。













『もし、子供を授かることができたのなら

彦さんとは別れよう…』













そう誓い私はとおるさんだけに抱かれ続けるようになった…。

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