女である喜び。

ホテルの部屋に入ってとおるさんの「何があったの?」の問いに私は機関銃のように今まで私に起こった出来事を話し続けた。












結婚してから起こった出来事を人に全て話したのはこの時が初めてだった。












とおるさんはたまに相槌を打つだけで

私の話をずっと聞いてくれてた。












私「ごめんね、私ばっかり話してるね

とおるさんは?何か変わった事とかないの?」











吐き出すだけ吐き出せた私は少し冷静になれ

とおるさんにそう聞いてみた。











と「んー、こっちは相変わらずだよ。

と言うか子供が大きくなってきて少し寂しいかな…

後は嫁とは相変わらず会話もないし…」










そう言いながら顔を近付けてきた。












久し振りのキスは私の女のスイッチを入れた…











彦さんとのキスは気持ちが入ってない

儀式的なものだったんだ…












正直、そう思った。













そして、私の中の貞操観念みたいなものがプツリと切れた。












とおるさんはそんな私を見て喜んでいるかのようだった











と「こんなに感じやすかったっけ?」












前技の途中にそんな事を言われた…













そんな事を言われても私は恥ずかしいなどという感情も湧かない程に本能のまま感じ続けた…













私「ねぇ、生でして。」












ゴムを手に取ったとおるさんに私はそう言っていた












と「どうしたの?いいの?」













そんな感じの事を言われたけれど

私はとおるさんの腰に足を絡め懇願した…













とおるさんがそのまま腰を沈めた時、私は初めて感じた快感に溺れていった…













そして、私は大きな波にのまれる寸前に

中で出して欲しいと…そう言った。













この時、とおるさんは何を思ったのかは知らない。












何を考えて私の願いを聞き入れてくれたのか…

妻子ある男の人が既婚であるセフレ同然の女に対して中で出すという行為はどんな感じなのか私には解らないけれど、とおるさんは私の奥深くで果ててくれた。










そして、とおるさんのその行為が私に女である喜びを新たに感じさせてくれた。

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