我慢しない

私は自分を守るために彦さんと向き合い話し合うことにした。







彦さんが休みの前夜を選び、彦さんと向き合う。







彦さんは借金を認めてくれた…







全額で800万。

月々の支払いは彦さんのお給料いっぱいいっぱいで彦父にも手伝ってもらっていた…







途方もない金額に私は体外受精を諦めるしかなくなった…






そして、調べに調べ任意整理をして欲しいとお願いした。







腰の重い彦さんを何とかして欲しいと彦父にもお願いし、京都まで行き京都の司法書士に任意整理をお願いした。






ここまで2ヵ月近くかかったけど

私は壊れる事なく、何とか冷静に家事などもこなせるまでになっていた。







ぶつけるだけぶつけ、爆発させた感情…

きっとそれが良かったんだと思えた。







相変わらず彦母の攻撃はあったけれど

その事は彦さんにも言わなくても子供を諦めると

焦ることがなくなり、治療をしてないこともあったのか気にせず過ごせるようにもなった。






不妊治療は出口のないトンネルを歩き続けるようなもので、生理の度にそれなりに落ち込み、卵子が沢山育つと期待に夢をふくらませ、高温期には願い続け…気の休まる時はなかったように思う。







それが無くなっただけで、こんなにも穏やかに過ごせるのか?とも思った。







サイトの事は流石に彦さんには言えなかった…







結婚して直ぐに「子供、子供…」と言われ続け

排卵誘発剤を打った日には体調なども気にせずセックスを強要されるような感覚…

そんな中で嫁、姑の険悪な空気にさらされ

心の拠り所を求めても仕方がないと思ったからだった。







冷静になると色々と見えてきた。







後々、彦さんがこの頃の事を話してくれた事がある。







彦「あの時は帰宅恐怖症になりかけていて

いつでも死ねるように点滴を鞄に忍ばせていた」と…







この頃の私は自分だけでなく彦さんまでも追い込んでいた。







子供を諦め、冷静になれ穏やかな日々がこれから先

私達に訪れるはずだった…








が、そんなに甘いものではなかった。








私が追い込んだ彦さんがサイトから卒業できず

彦さんの浮気に私はこの先悩まされることになる…







嫁、姑問題も落ち着いていない最中の

唯一の心の支えである彦さんの浮気…







その浮気相手から私は数々の挑戦状を貰うことになる

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