1章6節2節(34枚目) 一晩明けた後の屋敷の状況①
昨夜、ホコアドクは火事に見舞われたが、そこを根城とする
町の
そのおかげで組織の構成員の多くは生き延びた。町唯一の出入口にいた者たち、4人を除けば、被害に
しかし気休めでしかなかった。
炎の中で命を落とした町の人たちのよう、どうすることもできず、死んだ方がまだマシに思える状況である。
現在、
屋敷に直行できない町並みを利用した、相手の侵攻を遅れさせる作戦や物陰から攻撃する作戦を考えていた。
また人質である町の人たちを盾にして、
地の利を活かした戦法を駆使して、
状況は
相手を誘き出すために引き
全てはホコアドクに出向いてきた
返り討ちにするも逃走するにしても決断は急がなければならない。
方針を決めかねていれば、間違いなく、潰されることになる。討伐に
数が劣っているため、耐えられるのも時間の問題である。打開策を以ってして、行動を起こさない限り、相手のいいようにやられるだけである。
討伐を
失敗を認めてしまえば、輝かしき
相手の事情を考えれば、撤退することはない。見苦しくなったとしても、援軍を派遣して、事態の収拾に走ることは容易に想像できる。
選択さえすれば、潰されることはないとは言わないが、少なくとも勝ち目は拾える。何を見据えるかによって、勝利の定義は変わってくるが、
だから町の
配下に組織としての方針を話さないため、静まらない。
そのような状況下でも外に飛び出さないのは
役どころに就く副首領と現場監督兼執行者の2人、そして役どころに就いていない、
先の3人から出された待機命令を破った者もいたが、既に気絶させられている。見本がすぐそばに転がっているため、逆らえずにいた。同じ目に
並大抵ではない者たちを相手取っても勝てる気がしないため、
仮に外に出られたとしても、
その問題を解決しなければ、命は助からない。手段を持ち合わせていなければ、死ぬだけである。
奇跡的に慈悲が与えられ、生かされることになったとしても、縛られた生活を送る羽目になる。選択の幅が限りなく狭まった、死に体として一生を過ごすことになる。
どちらにしてもいいことではない。
だから歯向かおうとする者はほとんど出なかった。
どうしようもない障害を片付けない限り、自身が望む未来は訪れない。個人で行動するより
しかし暴動に至る可能性は
不安を晴らさなければ、
いつまでも現場を抑えていられない。意味を持たせた説明を口にしなければ、事態は解決しない。
団結する
何よりも役どころに就く3人は
今後の方針を固めるための時間を稼ぐように命令されているとはいえ、過剰な制裁は禁止されている。
自ら危機に晒すのは愚行であり、また減った分だけ自分たちが余計に働かなければならないと理解しているため、役どころに就く3人とその者たちに味方する
解決は全て首領に任せる。自分たちは自分たちの務めを果たすだけ。役割分担で事に当たるだけ。
そのような認識で動いている。
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