過去編最終回 ファーストキス

  ◇      ◇      ◇


わ、私…うぅぅ

いー先輩が顔を赤らめながら…

か、顔が近い…

目を閉じていてもいー先輩の心臓の鼓動が耳の奥を貫いてくる…

ま、まだ来ないのかな…

ここで目を開けたら私、死んじゃうよ…



柔らかな唇…

つやつやな唇…

重なり合ってる…

甘い甘い甘い甘い甘い、めちゃくちゃに甘い

やみつきになっちゃう…


きっと今、二人とも顔、赤いんだろうな…

今もいー先輩の顔見られるわけ無いじゃん…


「いー先輩、私のファーストキス、貰ってくれたんですね。

私、その、嬉しいです…」


私の手はずっと優しく握られていた…


もう私、駄目だ…

もう、止められない

心臓が今にも破裂しそう

息が苦しい

もっともっと私をめちゃくちゃにして欲しい



「いー先輩、

もっと私を壊すぐらい…

もっと私を駄目にする…

他の唇を受け付けられないぐらい…


濃厚なキス、しよ?」






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