韓国ドラマ好きにはたまらない、切なく甘く美しいストーリーがコムンゴの調べにのって、語られていきます。舞台は韓流時代劇。ここがポイントなのです。韓国ではなくドラマ自身が舞台。その仕掛けが本当に魅力的です。
さらに、もう一つの特徴が、章ごとに主人公となるホミン、ジン、ユンシク3人の視点が変わり、物語が同じ場面を違った角度から読むことが出来るのです。なるほど、あの言葉はそういう意味だったのかと隠されていた意外な事実にドキドキワクワク。一作品で何度も楽しめる美味しい作りとなっています。
最後はもちろんハッピーエンド。キュンキュンしながら韓国ドラマの世界を存分に堪能出来ます。あ、昭和ネタも実はさりげなく添えられていて、意外とここもハマるツボだったりします。読後感が爽やかな、心に優しい物語をぜひお楽しみ下さいね♬。
事故で気を失った主人公が目覚めたところは、夢中になって見続けていた韓流時代の時代劇『漢陽の華』の世界でした。
そこで大好きなジンさんに遭遇する主人公ですが、この世界で生きるために名前を変え男装しているため、弟分としか扱ってもらえません。それでも『可愛いやつだ』と連呼してくれるジンさんにキュンキュンするのですが……。
突然の別れ、主人公は現代に戻ってしまいます。
この作品の本当の面白さはここからです。
視点が変わり、現代に戻ってしまった主人公を想うジンさんの気持ちが綴られていて、あの時、彼がどんな気持ちで主人公に接していたのかがわかり、面白さは倍増します。
現代に戻った主人公を追って、果たしてジンさんも現代に戻ることができるのか。
韓流ドラマ好きの作者様が描く韓流時代の世界。
あちらの世界とこちらの世界、それぞれの想いとそれぞれの視点で綴られた本物の恋。