アフター・ザ・レジェンド(パニッシュメント外伝)

アフター・ザ・レジェンドその1、新光皇暦2008年

ここかアレがある場所は。かつてアームコアを奪いにリズに行ったことを思い出す。


「これが神話機関ですか?」

男は作業服を着た男に尋ねる。

「ああ、この”マイソロジードライブ”ってのはアームホーンを使わない。画期的な新動力源らしい。何でもアームコアをそのまま使うんだとか」

男を視察に着た企業のモノだとでも思ったんだろう。しかし男は違った。男はそれを聞いて安心すると作業服の男を刺殺した。


それが合図になったかのように無数の物体が工場に侵入してきた。護衛に当たっていたエインリヤヘルを軽くそれらは一蹴すると、その例の装置の周りに集まりはじめた。

そのとき男の前にアームヘッドが現れた。

「オーディン・・・、ミーミルか」

男は不敵に笑った。


祖父が同じ部屋にいるが構わず雪那はテレビを見ていた。いつものたわいのないニュースばかりが流れていた。しかし1つだけ気になるニュースがあった。アームヘッド関連の工場ばかり狙う謎の怪人Kというのが現れたのだ。Kは昨晩も最新の装置を奪い素手でアームヘッドを倒したらしい。尋常ではなかった。


そんなことを考えていると突然祖父が話しかけてきた。

「雪那、そろそろ誕生日じゃないか」

知っている、工場のハンガーの中に布を書けて念入りに隠してあったブリュンヒルデを。あの装飾過多のアームヘッドを私が気に入ると思っているのかしら、もっと素朴なモノがほしいなって気付かないのかな、その涙ぐましい努力は認めるけど。


旬香は興行を終え、帰路に帰る途中だった。おもちゃ屋でセイギマンのフィギュアでも見てみようかなとでも思っていた。

そんなことを考えながら電器屋のテレビがたくさんあるとこで大相撲をみていた。雪がたくさん降っている。まだ日常を生活してた頃ユッキーと話していたのを思い出す。


ふとテレビの画面が変わる。電波ジャックだった。旬香はあまりの出来事にあっけにとられていたが。そうそのテレビ画面には自分を非日常に引き込んだ男、菊田言左右衛門が写っていたのだ。


「皆様、ごきげんよう。移り変わった世界はお気に召しましたでしょうか。


それとも世界はまだ変わってないとお思いで?」

菊田が尋ねる。

「そうまだ変わってないのです、世界は。

我々、トゥ・チェンジ・ザ・ワールドは再び世界を変えるために活動を再開します。


世界って何が問題となっているかおわかりでしょうか?


私は答えを見つけました。


アームヘッドです、それらをすべて消し去れば完成された世界はもうすぐでしょう。


もう、おわかりでしょう工場襲撃を実行したのも我々です。


我々が次に狙う場所を予告しましょう。


村井研究所です、見学はどうぞご自由に。


世界が変わるまでお楽しみくださいませ」

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