神罰隕石衝突編その1、新光皇暦2009年
チッチッ
チッ
テレビ!「なんたるロマン!もうすぐ彗星がヘブンに接近!一月頃に各地で観測できるでしょう」「まあきれいだわ」「しかし衝突の可能性は?」「ほとんどゼロだと見られています」「なら安心ね!」「一部の過激派は世界の終わりが来ると吹聴してるそうですよ」「ノモストラダン預言は昔に過ぎた...」
つまらない番組しかやっていない。ニュースに変えてみるか。「我々アプルーエは仇敵であるリズと同盟を結びます!」「親方!親方!親方!親方!親方!」どこかの中継か観衆が一人の男を囃し立てる。「アプルーエは一つの国家となるでしょう」中継が終わる。「我が国の対応はどうなりますかね」
「我が国はリズと戦うべきだと考えますね」男の名は天奈と出ている。「天奈さんはかつての将軍の一族に生まれ、与党のいちいんとして...」テレビを切った。アマナってどこかで聞いたな。テレビは面白くないのでドーナツでも作ることにする。台所へとむかう。
台所、「おい何やってんだ」幸太郎が冷蔵庫を漁っている。「お前こそ、何しに来たんだ?」「ドーナツ作りに来た」「また...?」「お前またつまみ食いしに来たのか?」「俺んちだしいいだろ?」「ひらゆきのじいさんが呆れてたぞ、あ、ユキナも」「...」幸太郎をどかし卵をとる。「あ、兄さん達」
汗まみれの行幸が来る。「凄い汗だな」「日課の散歩してきました、スポーツドリンクを取りに来たんです」「君もドーナツ食うかい?」「いいですね。いただきます」進むドーナツ作り...。「む、いいにおい...」「パパ!」「親父!」「私にもドーナツくれるか」「いいぜ」ドーナツを焼く...。
「ただいま!」「おお、ユキナと友達、ドーナツがあるぞ」「いいんですか?」「ああどんどん食え」「おかわりもあるぞ!」平穏な日常...。
チッチッ
チッ
夏!これが最後の夏だ。俺の誕生日プレゼントということで海に来た。人だらけだ。まだ夏になってばかりだと言うのに人だらけだ。行幸のおかげで人払いが出来るが、俺はとっと着替え終わり砂でテンド・ジョーを作る幸太郎を見ながらブルーマンガイアドーナツをかじっていた。水着に着替えた雪那が来た。
「どうよ?」「あ、お前は!?」俺は雪那の水着ではなく現れた人物に驚愕した。「なぜ...ここに...いる?」「マキータサンヒサシブリ」ザコオとミスターヴァカ!「おい!ちょっとは見ろよ!」「どなたですか?」「うちのアームヘッドを奪ったテロリストだ」幸太郎から聞くと行幸が身構える。
「暗黒テキーラ昼寝男の...仇...ここで...とる...」暗黒テキーラ昼寝男は紛れもない強敵だった、彼の操るセイントメシアクラーケンは複数の腕から同時にイカ・ジャベリンを飛ばす強力なアームヘッドであり、何度も苦戦させられたがなんとか倒すことが出来たのだ。「カーカッカッカ!」
海のほうからだ。鮫のような眼光の男が現れる。。彼らフォールンエンゼルのリーダー。邪悪鮫男(ジャーク・シャーク)だ。「カーカッカ!お前たち~折角のバカンスだろ~!私闘は止すのだ~!カーカッカ!」「リーダーガイウナラ」「流石!それに卑怯な手に破れた訳ではないのだ~!決着は戦場でだ!」
「お前がよくても俺はやってもいいぞ」幸太郎が言う。「カーカッカ!社長!俺が丸腰で~来ると思っていたのか~!護衛にアームヘッドが待機している~!バカンスをやめると言うならやるぜ~!」「くっ」幸太郎が押し黙る。「まあ悪い奴が来たら守ってくれよ」俺はジョークでいった。
俺たちのアームヘッドは考慮して遠い。カンザキが控えているらしいが。「ムシロオレラガワルイヤツ」「カーカッカ!そうよの~!」しばらくバカンスを一色触発めいて楽しむと警報。「テロリストのアームヘッドが来ています」俺は奴らを見る。「違う...見ろ...」ヴァントーズが来ている!
なぜこんなところに?「カーカッカ!特別に見せてやろう~!いけいバードヘッド!」観光客は避難しもう俺たちだけだ。カンザキが来るにはあと三十秒位かかる。ヴァントーズの一機が上陸する。すると上から稲妻が墜ちた!いやアームヘッドだ!巨大な翼を持つアームヘッドが急降下したのだ。
アームヘッドは勢いでヴァントーズを破壊した。「ええっと俺、確かバードヘッド...。アームヘッドどこだ?」「よくやったぞ~バードヘッド!」「あんた、見覚えある?誰だっけ?」「カーカッカ!俺はリーダーよ!」「リーダー?」「メモを見よ!」「そうだあ」アームヘッドは止まっている。
ヴァントーズが迫る!「あれ?ここどこだあ?」「やるのだバードヘッド!」「あのアームヘッドはセイントメシアハーピー、俺の一号機と最も戦法が近い」「敵だあ...」ハーピーは巨大な翼を振り回しヴァントーズを全滅させた。そしてカンザキ到着。「お前も敵かあ…」「カーカッカ!今は違う!」
戦いは終わった...。「げっ」「どうした雪那」「あっ」全身黒ずくめの男、お前も居たのか。「雪那ちゃああああん、またあえたねええええ」「おお、ザ・ヘンタイではないか~!カーカッカ!お前も観光か~!」「へへへ、リーダー。俺っちは水着を見てたんですう」雪那が涙目だ。「おい娘に…」
「というわけだ~!リズは御蓮を攻めることにした!まずは奴らのようなテロリストが来る!」「次は軍か?」「そうだ~!...故に我々はリズを裏切った」「!?」「当然だ~!我々は軍ではない~!リズと御蓮の戦いに巻き込まれるなど御免だ~!」「キヲツケロヨ」「決着は...戦後だ...」
そしてフォールンエンゼル達は去っていった。夏がすぎ、季節が移り変わっていく...。
チッ
「ここが玉座の間か、ついにたどりついたぞ」ドゴーン!雷鳴!稲光が邪悪のシルエットを映し出すかなり巨大だ。「よくぞ、ここまで来た!」ドゴーン!再び雷鳴が鳴る!「覚悟しろ!おまえのためになんにんもの罪のない人たちがぎせいになった!」しかし敵は笑う。「くくく、それはお前も同じよ...」
ドゴーン!稲光がついにワールの首領アクダーマの姿を照らし出した。「アクダーマ!俺は惑わされないぞ!覚悟しろ!」「来るがいいセイギマンよ...。ゼッタイアークの力を思い知るがいい」「次回真の敵はワルモーン!?ゼッタイアークの継承者、来週もセイギマンだぞ!」エンディングが流れる。
次は少女向けのアニメがやるので俺はチャンネルを変えた。「日曜の科学!トンドル衛星に文明?」トンドル...エクジコウの本拠地だ。そもそも俺自身あの月に人が住んでいて攻めて来るなんて想像もしなかった。「眉唾にもほどがありますねえ」真面目すぎてそうなおっさんがコメントする。
「トンドルにそもそも生物が住んでいると言うことすら信じられませんね」「リズの月探査は不自然に終わっており...」議論は白熱を帯びる。興味がそこまであるわけでないので朝食のドーナツをかじり始める。「でしたらねえ証拠を見してくださいよ!」その時テレビにノイズ!ザー、ザー。
砂嵐がおさまりテレビにはべつの男が映った。イクザイクスだ!「皆さん、はじめまして。私はイクザイクスです。皆さんが見上げている月の大頭領です」イクザイクスのしたに画面が映る。「これがトンドル・ウェポン、皆さんのいうところのアームヘッドです」
あの金色の量産型だ。「我々はリズ連邦及びアプルーエ国家と同盟を結びこの青き星に我らが月のごとき平和をもたらすことを神に誓いましょう」アラームが鳴る!「研究所に敵襲です!見たことのないアームヘッドです!」エクジコウことイクザイクスの先制攻撃だ!
格納庫!「絶対に許せねえ...」幸太郎が激昂する。「そうね父さん、許せないわ!」雪那も怒る。「あはは、兄さんあの少女アニメ見てたんですね、中断されちゃいましたね」え?幸太郎を見ると赤面。まじかよ...。「...それより、出来たのか?」「ええ、出来ましたよ新しいフォース」
Full Force Saintmessiahフル・フォース・セイントメシア。セイントメシアフォースにかつてのセイントメシア同様7つのホーンを全て再搭載した決戦仕様機である。エクジコウとの決戦に備え行幸が再設計したのだ。「マーダーエンゼルが既に交戦しています」「よし出るぞ」
研究所の上空。敵のアームヘッドだ。「俺の名はラフフィッシュ、エクジコウ様の親衛隊ゴールドブレス下部組織カラスパーティのメンバーよ!」「つまり雑魚ってことだな」「なんだーおめえは」「俺は!セイントメシアだ!」「あ?うげえーッ!」ラフフィッシュは爆発した。「てめえら許さねえ」
ラフフィッシュめいたアームヘッドはいくつかいる。「あれがトンドル・ウェポン、あの中に人間が入っているのか…奇妙...」「どいつがリーダーだ!」色違いのアームヘッドが幸太郎の呼び掛けに答える。「私だ、エクジコウ様はニンゲンどものヴィルトゥースを信頼せず我らに貴様らを任せた」
「俺達の平穏をよくも!お前の名は?」「くっくっく、私の名はラフフィッシュ、私の手で伝説は地に落ちるのです、ってうげえーッ!」セイントメシアは既にラフフィッシュを切り裂いていた。更に迫るラフフィッシュ!だが、セイントメシアはラフフィッシュに触れるだけで落としていく。
こんな奴とかつて闘っていたのか...。俺は。研究所に来た敵は全滅し七割以上が幸太郎の戦果だった。こんな強い男と一緒なら勝てる!そう思った...。だがこの秋の戦いは緒戦に過ぎなかった。
チッ
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