パニッシュメントその6、新光皇暦1215年

町は惨禍の最中であった。「マリー...」「やばいな、これは」逃げた怪物は少数だったが、ブラックシープのように通用する戦力がなくて不利。町のあちこちから火が上がっていた。「本当に来てよかったか?どういう意味?」「それは多分...」村人が逃げ惑う。「また来た」

  


なるほど依型神徒ヨリガタカノトのブラックシープもまた村人にしてみれば化け物か。アームヘッドのない時代なら、よりそうだ。だが意に介さずブラックシープの飛び蹴り!近くの個体を弾き飛ばし、燃える民家に個体がぶつかる。その衝撃で怪物はバラバラになる。村人は驚く。「敵じゃないのか?仲間割れ?」

  


「うわ。どうやらドローン個体はバラバラになるとその一つ一つがスポーン個体になるようだな、もっとバラバラにしてやろう」「いや、よく見ろ、燃えた部分は動かない!奴は火に弱い」「ほうよく見ているな。ならそうしましょう」ブラックシープは壊れた家の柱を持ち、火をつけた。スポーン個体が怯む。

  


いくつかの怪物は火によって自滅している。だが確実に学習、適応してきている。火を恐れるようになった。しかし関係無い焼くまでだ。倒し、残りに目を向ける。残りのドローンが分裂、多数のスポーンとして襲いかかる。ブラックシープが手を天に掲げる。どこからともなく黒い輝く蜘蛛の群れが現れる。

  


「クリーピーバグ」クリーピーバグと呼ばれた蜘蛛が肉塊の怪物を襲う。スポーン個体の気配が消え、クリーピーバグの生き残りがブラックシープに従い町を探索していた。「マリー!あの娘か、無事とは思えんが?」「マリーって誰だ」「こやつの友人だ。友達よ。そういえば奴はこの蜘蛛と仲良かったな」

  


「なら、探させて見ればどうだ、何か反応するのでは?」「なるほど。早くやって。もうやっている」すると反応があった。運よく瓦礫で隠れたか。「マリー!」「パトリシアなの!?」ブラックシープが瓦礫をどける。その時だ。ブラックシープの胸部への攻撃!生き残りだ!「ちっ」ブラックシープの反撃。

  


生き残りを一撃で倒した。ブラックシープの胸部は破壊され中のパトリシアと白樺が露になる。「パトリシア!」「大丈夫よ」パトリシアはブラックシープから飛び降り、マリーの元へ。パトリシアの髪が黒から金へ戻っていた。「紹介するわ」「え...、白樺有恒です」「マリー・ダッカーです」

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