パニッシュメントその4、新光皇暦1215年
男はツッコ・ミドコロ・ガッポと言った。村井研究所の輸送機は二機のアームヘッドを運んできていた。幸太郎のセイントメシア
四式、セイントメシアフォースは複数の武装を追加しより多目的な戦闘を可能としている。一方のダークサードは一点突破能力を高めた機体とされる。すでに村井研究所はセイントメシアを量産し目的別に特化する段階まで来たのだ、しかしなにと戦うために、答えは自明だ。エクジコウと戦う為だ。
ダークサードに乗った時、懐かしい感覚がした。これはあのヴァンデミエールのアームコアだ。そして、ヒレーのアームヘッドのアームコア...、それが武器に使われていた。ヒレーに俺はまた会えた気がした。目的地は東だ、そこにはかつてセブンシスターズと呼ばれたアームコアがあった地だ。
敵はユライドタイプ、ここは中央アイサ領空だ。ヘマをやった。敵に見つかった。ユライドが俺の機体に迫る。だが空中での移動性能はセイントメシアの方に分がある。アームキルの必要はない、こちらの痕跡を残してはいけない。だが敵機の後ろを通りすぎると敵
セイントメシアフォースが俺の機体の手をつかむ。ライトスタッフハルバートの加速なら振りきれる。このまま
、既に水中に沈んだその島にスカージを含む七つのアームコアがあった。いやそれともうひとつ、七つのアームコアによって眠らされたアームコアが一つあった。エクジコウのアームコアだ。ニキータはかつて言った。エクジコウが蘇ったことによって他のアームコアも目覚めた。
五百年前のことだ、エクジコウが目覚め、次に
沈んだ島と呼ばれていたが、その残骸は残っていた。そこにはなんらかの都市遺構があり、リズがかつて暴いた古代文明の墓所がその地下にある。その地下空間はアームヘッドが入れるほどの広さがあり、かつてのこの惑星の支配種族はアームヘッドと同等の体格を持っていたことを物語る。
「ここに何かあるか?」「なんか俺たち盗掘に来たみたいだな」アームコアの台座らしきものはあったが他に見るべきものもない。手掛かりも無いだろう。「なら俺は墓守りみたいなもんだぞ」特徴的なエンジン音。俺の機体の真下を走る車らしきシルエット!速い!車は姿を変え、俺の機体の頭を掴んだ!
「アームヘッド、アポクリファだぞ、マキータ」「ムスタング!」「マキータ!」幸太郎がアポクリファのうでを切断しようとする。「もう遅いぞ、ブレインキャリー!」頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が頭が
◎◎◎マキータ!◎◎◎◎◎ヒレー!◎◎ヒレー?◎◎◎なぜヒレーの声?◎◎◎ブレインキャリー!◎◎◎◎◎これは未来の特異点の!◎◎◎◎特異点制御!◎◎◎◎ヒレー...ヒレー...ヒレー!
「貴方は悪魔なのか」「俺はシリアス、俺の声が聞こえるのか」いや俺はマキー...?俺は?
新光皇歴十三世紀、大御蓮帝国の戦国時代を終わらせ此花帝に大将軍の位につかされたアマナは各国に侵出していた。その触手をこのアプルーエの地にも伸ばしていた。ムスタングの地位を若くして継いだ少女パトリシア・ムスタング・フォックスアイは教会で俺の声を聞いたのだ。俺とは?
マキータ...いやシリアス・プランはこの時代で生まれた概念ではない。俺はパンスペルミアの度重なる歴史干渉が産んだ歪み歪み特異点だ。
これは記録だ、シリアスがいかにして自らを滅ぼしたか、そしてなぜこのパワーが未だにこの世界に残っているのか?世界もまた生きているのか?
「なんだこの現象は」「
ほうお前も俺と同様の存在なのか?残念だが君のプランはうまくいかないぞ、俺がいるんだぞ、しかも他に二人。
そうかだが俺は未来を変えて見せる、それともお前が変えに来たのか?とりあえずアマナは倒してほしいんだぞ。
ムスタングとシリアスの会話を俺は聞いていた。
ムスタングは過去を見ていたのか?俺はもとに戻れるのか?いやもしかしたらこれこそが探していたものか?この記憶が!
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