5ページ目 道

「……教えて!存在消滅との戦い方を!」


 そう言うとワシントンは1度目を逸らしたものの、向き直りそして告げたのだ。

「パートナーになれるのは1人。何かが、騎士殿に合図が来る時、そばに居るものはパートナーになるだろう。」

「はい。」


 つづけて、リンカーンが告げる

「ここでは何も感じなかった?」

「何も……」

「そうか……なら、ヨーロッパ区に行けば見つかるかもしれない……。」

壱佳はこれ以上何も言わなかった……何故だか、ヨーロッパ区と聞いた時にそんな気がしたのだった。


 家、大きな庭を通りマウント・バーノンの出入口のところに人がたっていた。

「コロンブス殿お久しぶりです。」

「あぁ……久しぶりだな。ワシントン」

「こちら、クリストファー・コロンブスさんだ。」

ワシントンがこっちに向いて紹介する。


 クリストファー・コロンブス

探検家、航海者、奴隷商人である。

一般的にアメリカ大陸を発見した人という認識である。

(事実なのかは不明)


 壱佳は一礼をし、告げる。

「高野壱佳です。よろしくお願いします。」

「あなたが、騎士様か。」

「はい。」

迷いはなかった。存在消滅の存在だけは、許さないそう心に誓いながら。

「よろしくお願いします。騎士様」

コロンブスは膝まづいて礼をする。

「コロンブス殿について行きなさい。……私たちが見送るのはここまでです。またいつか会える日を……」

ワシントンとリンカーンと別れ、コロンブスについて行く。


 道の途中、カエデやバラ、アザレアなどの花がまっていた。

家の方を見ると、家から出ているようだった。

だが、空からもふっているのは少し疑問に思った。

「ここの土地の神がやったことでしょう。」

「この世界なら……ありえるかな。」


 ~港~

 潮の匂い、綺麗な青色の海と空そして、航海という言葉にピッタリな木造の船。港には、たくさんの人達が揃っていた。

(準備ってこういうことだったのか)

ふと海に視線を落とす。水面に移る自分の姿……

気にしてはいなかったが、今はシンプルな茶色のローブを着ていた。ローブの中を確認すると、蒼色の服に茶色のブーツだった。

(こんな感じなのか……制服で寝てたから制服のままかと思ってたわ)

そんなことを思いながらコロンブスがやってきた。

「準備が終わりました。船へ」

手を出して来た。レディに対するエスコートそう見えた気がした。少し眉を寄せ、目を瞑り、目を開けた時に手を取り船へ乗った。


船は、ヨーロッパ区へと動き出した……


続く

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