第18話 取り締まり
「だから、お前にそんな権限があるのかよっ!!」
俺がそう言うと、迷惑者の男性共が殴り掛かってくる。
自分は、左足を後ろに下げ戦闘態勢というか、迷惑行為鎮圧用逮捕術を行う。
「ありますよ」
自分は殴りかかってくる彼らに対して、手首を掴み簡単に引いて足を掛けると余計な体力を使わずこけてくれる。
「がはっ!」
「な、何をしやがった!」
「………いや、別に」
どこか、下っ端臭い発言をしているなと思うと、次々と殴り掛かってくる。
冷静に又は丁寧に彼らのこぶしを避け、また適度に急所を小突いていく。
「く、くそっ、何で当たらないんだよ」
「知らないですね。おたくらが弱いだけではなく?」
「何っ!?」
この程度で疲れるなんて、もうちょっと鍛えた方がいいと思うよ。スポーツジムに行くことを推薦する。まぁ、言った所で俺等司書に勝てるかと言われたら無理だろうけど……。
「それにしても弱すぎないかな? もうちょっとマシな方がいいと思うんだけどね。本当にただのヤジじゃん」
「……………」
「はぁ、全く、面倒事が多くさせすぎ。じゃあ、その様子だと前科有りの可能性もあるから全員、捕縛して司書室でチェックさせるからね」
俺をそう言いながら捕縛用テープを取りだすと、男たちの腕に巻き捕縛する。
「…………で? そっちもチェックしたいから君らも来てくれる?」
「わかりました」
俺はそう言いながら女子高生共を見ると、案外、簡単に了承の言葉を得られた。
本来の被害者である女子高生第二号がそう答えてくれると、俺はテキパキと今の状況の後始末を始め、すぐに簡単に終える。
「………………」
そんな中、なぜか女子高生第一号は俺のことをジッと見てくる。
「………なんでしょうかね?」
「…………驚いたわ」
「?」
女子高生第一号のその言葉に自分は何を言っているんだと思うが、ここで口にしてしまえば、面倒なことになりそうだなぁ。
「どこが?」
「…………あなたがきちんと業務をしていて」
「駄目なのかな?」
「なんでも」
本当に何なんだよ。
まるで話をはぶらかすかの様な態度で、女子高生第一号はそっぽを向いてしまう。
「じゃ、お前らも来いよ」
「分かったわ」
「はい」
俺はそう言いながら男たちの拘束しなが司書室に向かうと、女子高生第一号と女子高生第二号はそう返事をしながら俺に付いて来た。
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