第9話 寝ている者を見るもの
「あれ?」
日の光が当たりがよい日。中庭の木の近くに近づくと、そこには、誰かが寝ていた。それも気持ちよさそうに、すやすやと。
「ふふっ」
さすがに気持ちよさそうに寝ている人を起こそうとするにはためらいが出る。まるで小動物や子供のように本当に気持ちよさそうに、今日は日当たりもいいし、温かいから眠たくなるのだろう。
私だって、こういう日だと外で本を読みたくなってしまう。
「……可愛い顔ですね」
小さく微笑しながらも、私は寝ている男性の顔を見る。するととても気持ちよさそうな顔が、可愛らしく見える。私より確実に歳は言っているだろうけどもこうも可愛らし寝ているといつまでも見たくなってしまう。
「私も、読みますか」
その気持ちよさそうな顔をずっと見るのも良いですけども、この気持ちよさそうなもの気持ちの良い一日、となれば私もきちんと目的、本を読みことをしなければいけない。
私はそう、心の中で決めると、木の後ろ側にあるベンチに座り本を読み始めた。
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