第8話 これも業務

 俺は、シンジン君の案内を終わらせ、逃げるように図書館の中庭に来ていた。


 青い空は俺のことを憎たらしく見るように、燦々と照り付ける。別にサボりたいわけじゃない。だからと言って社畜並みに仕事をしたいわけではない。


「………はぁ」


 なぜか、ため息が出る。憂鬱と体が言っているのだろうか? それとも退屈? いや、どちらでもない。ただ、鬱憤みたいなものがたまっているのだろう。そう、考えたい。


 俺は気軽に休めそうな所を探すと、調度、中庭に埋まっていた木の下が空いていた。逆側にベンチがあったがさすがにそこで横になるのはどうかと思うので、今いる方向で横になる。


「………」


 芝生の上で横になると、今になって睡魔が襲う。多分、時間的にも温かい気温なので日の光と一緒に蓄積されていた疲労が一気に襲い掛かったのだろう。


「寝よう」


 少しも寝るわけにはいかないが、逆にいつどこでも寝れるようにならなければいけない。それは人であるのならなおさらのことだろう。そして、気付く、未だに俺は昔の癖が抜けていないことが……。


「………」


 俺はその思考から逃げるかのように瞼を閉じ、深い眠りの底に着いた。

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