大晦日

彦さんの家に初めて呼ばれたのは付き合い初めて半年程経った大晦日だった。














彦「今度家に来る?」














そう聞かれて私は二つ返事で「行ってみたい」と言った。














彦「近い俺の休みだと大晦日になるんだけど(笑)」



私「流石に初めて行くのに大晦日は…」



彦「いや、俺はその方が1度で済むから助かるんだけど(笑) オヤジとお袋が会わせろってうるさくて」



私「あ、そっか。なら迷惑にならないように

直接行って、ちょっとだけお邪魔して帰るようにしようか?」



彦「悪いけど、来てくれた方が助かるから

そうしてくれる?」




私「うん。解った。

あ、何か手土産…お酒とかでもいい?」




彦「オヤジも飲むし大晦日だし有難い。

けど、そんな気は使わなくていいよ(笑)」




私「いや、飲める家庭なのか聞いてみただけ(笑)

流石に大晦日に手ぶらじゃ行けないから」




彦「じゃぁ、家の場所後でメールしとくよ」




私「うん。ありがとう」












  


付き合い始めて半年経つのに私達はまだお互いの家の事や家族の事を知らなかった。













 

こうして、大晦日に私は彦さんの家へ行くことになった。

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