向き合う
ある日、彦さんとドライブしていた時
サムから着信があった。
私は一応、彦さんに電話に出ていいか聞いてサムからの電話に出た。
私「もしもし?」
サム「今、どこに居るの?」
私「ドライブ中だけど?何?どうしたの?」
サム「お前、努の事はどうすんの?
昨日、努から相談されたんだけど(笑)」
私「まだ、悩んでる(笑)
悪い子やないんだけど…ねぇ?(笑)」
サム「頼むから努で遊ぶなよ(笑)
あいつ、本気みたいだよ?(笑)」
私「解ってる。だから悩んでるんじゃんね(笑)」
サム「まぁ、そうだろうけど…
今日、飯でも食いながらゆっくり話す?
今日なら夜でも相談に乗れるけど?(笑)
私「んー…今日はちょっと…(笑)」
サム「お前、ドライブって誰と?
まさか1人じゃないわな?(笑) 男か?(笑)」
私「1人じゃないよ(笑)
ってか、男って言い方やめてくれん?(笑)」
サム「誰??? 俺の知ってるヤツ?」
私「知らない(笑)」
サム「だろうな(笑) えっ?もしかして?
努と二股かけようとしてんの?(笑)
お前…それは最低だぞ!(笑)」
私「そんなんじゃないって(笑)」
サム「じゃぁ、今一緒におるヤツはお前の何なの?」
私「……知り合い?(笑)」
サム「どっちにしてもお前は最悪だ(笑)
今から夜まで一緒におるってことはするんだろ?」
私「そんなんどうでもいいじゃんね(笑)」
サム「まぁ、とにかく努では遊ぶなよ(笑)
また電話するわ(笑)」
私「解った。」
たったこれだけの会話。
けれど、このサムからの電話で私は彦さんの気持ちを初めて知ることとなった。
私「ごめんね、」
電話を切った私は一応、彦さんに謝った。
けれど、彦さんは真っ直ぐ前を見たまま
何の反応もしてくれなかった。
私「ねぇ?どうしたの?」
彦「さっきの電話…誰?」
私「友達。サムって言うんだけど面白い人でね(笑)
けど、私をいつも心配してくれたりしてて
今もそんな感じの電話だったんだけど…」
彦「ふーん。」
私「何?なんか怒ってる?
電話に出るのがダメなの?」
彦「そうじゃない。」
私「じゃぁ何? 私にだって男友達の1人や2人くらい居るし(笑) 今日はもう帰る。送って。」
彦「そうじゃない!
もえにとって俺は知り合いなの?」
私「んー、違う。けど、彦さんの事を知らない友達にセフレとか言えないじゃんね?(笑)
それに、彦さんは友達とかとは違うし…
だから知り合いって言っただけなのに、ここまで嫌な空気になるんならハッキリと言えば良かった
もう、いいから送って。」
彦「俺はセフレなの?(笑)」
私「違うの? 会ったら必ずエッチするじゃんね
初めて会ってからずっと毎回じゃんね、
これってそうじゃないの?
お互いの気持ちとかより先にエッチが先行してる関係でしょ?違う?それとも私…おかしいかな?」
彦さんは顔をひきつらせながら鼻で笑った…
彦「俺は付き合ってるもんだと思ってた…
なるほどね、セフレね…
そう思ってたのは驚きだわ」
私は思わず黙ってしまった。
彦「まあいいよ。 俺がそう思わせてたんだから
もえは悪くないんじゃない?(笑)
で?帰るの?」
私「ごめんけど今日は帰る。」
彦「解った。」
この日、私はデートを途中でやめて帰った。
そして夜になって彦さんからメールが来た。
『明日、改めてデートしてくれませんか?
今度はちゃんと俺を1人の男として見て下さい。』
私は悩むことなく努ちゃんをちゃんと断って
彦さんと向き合ってみることにした。
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