色んな感情…
純ちゃんが行ってしまってから落ち着かなかった…
電気も付けず、街灯の灯りだけで
ただ、ただ、ひたすら純ちゃんの帰りを待った。
朝方3時過ぎに車が駐車場に入ってくる音がした。
場所的に私達の住んでる棟か隣の棟に住んでいる人の車だと解った。
『純ちゃんなら…1分もしない内に帰って来るはず…』
私は耳を澄まし玄関の鍵が開くのを待った。
心の中で秒数を数えた
90秒数え終わっても玄関の鍵が開かない…
私は純ちゃんに手渡されたサバイバルナイフを持ち寝室へ行き、駐車場をソッと覗き込んでみた。
いつも純ちゃんが停める場所に車は止まっていたけれど、街灯の灯りが届いていなくて車内が全く見えなかった…
『どうしよう…』
私は悩んだ。
乗ってるのは純ちゃんだけという保証は全くない。
もしかしたら純ちゃんは乗ってないかも知れない…
けど、すぐそこに純ちゃんの車は帰って来ている…
『後10分して誰も降りたりしなかったら行ってみよう…』
そう思った時だった。
純ちゃんの車のドアが開いた。
ドアが開いた瞬間に見覚えのある手が一瞬だけ見えた。
私は部屋を飛び出して車へ駆け寄った。
運転席にはボロボロになった純ちゃんがいた…
純「出てきたらダメだろ(笑)」
純ちゃんは私の顔をみて、そう言って笑ってみせた
けれど、純ちゃんの怪我は1人で歩ける状態ではなかった。
私は純ちゃんに肩を貸し、家へ連れて帰ると
部屋の明かりを付け純ちゃんの怪我の様子を見た。
純「ただいま(笑) カッコ悪いね(笑)」
純ちゃんは笑ってたけど、私は怒りと安堵と
悔しさと…色んな感情がゴチャゴチャになってしまって泣くことしかできなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます