スタート

私達は無事に純ちゃんの知人の家にたどり着き

少しの間お世話になった。












純ちゃんは結局3日で仕事を見つけた。














1人で面接も済ませて来た純ちゃんは

とてもたくましく思えた。















純ちゃんが決めてきた仕事は解体業だった。














住む場所が見つかるまで…と会社の敷地内にある事務所の上で寝泊まりしてもいいと言ってもらえたらしく

私達は早速その職場のある熊本に向かった。














朝早く知人宅を出たはずなのに

熊本に着いた時にはもう夕方だった。














社長「よう来たな!」













社長は小柄でとても気さくな感じのする人で私は少し安心した。














社長「ここを使えばよか。

後、トイレはこっち。洗濯機は一応あるけん使えばよか(笑)」 








   




社長が案内してくれた私達の生活スペースは

事務所の2階。


当然ながら台所もお風呂もなし。

トイレも洗濯機も外…

それでも私達は社長の好意に甘えここで生活していくことにした。













お風呂はここで働いている独身のおじさんの家に甘え、ご飯は私は1日1食。

純ちゃんはお昼と夕食の2食のお弁当で1ヶ月しのいだ。













1ヶ月後、初めて貰った純ちゃんの給料日

とても嬉しい報告があった。














社長がアパートを見つけて来てくれた。














そして、私も事務を手伝う代わりに

アパートの家賃と光熱費を払ってくれることになった。













社長は純ちゃんの働きぶりを気に入ってくれ

私達の状況を知った上でそこまでしてくれた。














私達は幼いながらも周りの人達に助けられ

熊本での生活を本格的にスタートさせることができた

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