救いの電話。

マネージャーは私の首筋に舌を這わせながら

何度も「大丈夫だから。」そう言っていた…













『何が大丈夫よ!気持ち悪い…嫌だ。』













いつもなら、こうなってしまって逃げられないと思えば諦めていた私だけれど

この時は奧さんや愛人さんの顔がちらつき

そして、やすさんへの想いが私をいつまでも抵抗させていた。













その内、マネージャーの手が私の首に伸びてきて

そっと、そしてゆっくりと絞め始めてきた…













その瞬間、思わず母のあの時の顔が頭に過った…













『このままだと殺される…』













マネージャーは殺すつもりはなかったのかも知れない。













ただ、私の抵抗を押さえようとしただけなのかも知れない…












けれど、私は恐怖心から抵抗を止めた。














『ここでこの人に殺される訳にはいかない。

殺されるくらいなら…私は我慢できる。』













私は身体の力を抜き、抱かれる覚悟をした。














痛みを伴わないようにマネージャーの動きに合わせ感じはじめたフリをし、声を出しマネージャーに抱きついた。












マネージャーは始めは驚いたような顔をして

私を見つめて来たが、抑えられない性欲に負けたのか笑みを浮かべ私をむさぼり始めた…













そんな時だった。













どこからともなく聞こえるバイブ音。













そのバイブ音は途切れればまた鳴り始める…














マネ「くそっ!誰や?」













マネージャーは私から離れると携帯をチェックした。













マネ「何や?こんな時間に…まぁ、ええわ。」













マネージャーはそう言うと携帯を置き

また私の身体を舐め始めた…












私の枕元に置かれた携帯は

それでもやむことはなかった。













私「ねぇ?出なくていいんですか?」














私はマネージャーにそう聞いてみた。













マネ「今はこっちの方が大事。」













マネージャーはそう言いながら私にキスしてきた。














私にキスしながらもマネージャーの目は

携帯の画面を見ていた…














私「やっぱり、出て…気になって集中できない」













マネージャーが気にしているのを見逃さなかった私はマネージャーにそう言ってみた。













マネージャーは顔を上げ少し考えていたが

マネ「ちょっと待ってて。」

そう言うと携帯を手に取り電話に出た。













電話の向こうの声は明らかに女性だった。













愛人さんなのか、奧さんなのかは解らない。














けれど、電話を切ると私の身体にキスをしながら

マネ「今度は入れるからな。」

そう言い部屋を出て行ってくれた。

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