ダンジョンに囲まれた世界で、そこを冒険する者たちの物語です。
生活に必要な資源をダンジョンから持ち帰るしかない故に、攻撃に長けるか、回復させられるなどの防御に長ける者が重用され、そうでない者は軽く見られる世界は、「箱庭」と呼ばれている閉塞感を感じさせられます。
そんな中で三番目に震いされる主人公・マサムネと、その仲間たちが繰り広げるのは、閉塞感ばかりではなく、笑う事も楽しむ事もあるリアルな生活が、物語を淡泊にしていないのだと思わされました。
無謀な事もする、バカな事もする、しかしパワフルである事に疑いない、頼れる……壮年というよりも、おっさんといった方が作中の印象に近いと感じるのは、私だけではないと思います。
是非、一読を。