新旧最強プレイヤー5
「
自身を中心に半径5m以内へ瞬間的に大きく重力を掛けた。
二人の剣士の態勢を崩し、その隙にさらに距離を取るためにバックステップで移動する。
「
続けて回復魔法を使い、斬りつけられた傷を治す。
「ちぃっ! 追撃は間に合わないか!」
「今の魔法も初めて見たぞ!?」
「どうせランクSだから何度も使えないはずよ!」
確かに
まずいわね……少し後手後手になってきている。
私の魔法も限りはある。
「メア相手に追い詰めてます! このままブレることなく6人で勝ちきりましょう!」
「そうね!」
「ああ!」
敵の態勢と連携が整っていて、各個撃破が難しくなってしまっている。
このまま魔法で押し切るには強力な魔法を使いすぎてしまった。
この展開を崩すためには…………!
「
「来るぞ! 警戒しろ!」
地震を起こし、続いて天井を崩壊させた。
この城が壊れる可能性もあるけど、この戦いが終わればいくらでも直すことができる。
混戦に持ち込んで各個撃破する!
「バラけるな! 固まれぇ!」
瓦礫が降ってくる中で私は俊敏に動いて移動した。
「
先程女性の剣士が使っていた魔法を私も使用した。
知っている人であればその硬直のタイミングを狙えるけれど、敵の注意は上下に向いている。
つまり、私の移動には気付かない。
「
「えっ!?」
後衛にいた女の人の首を切り落とした。
回復魔法を即座に放つなど、とても厄介な立ち回りをしていたからここで倒せたのは大きい。
「ファルカナさん!」
「これで後は五人───」
「やっと油断したな」
唐突に右腕が切り落とされた。
経験したことのない痛みがチリチリと時間差で脳へと送られてくる。
「あっっああああああ!!」
一体何をされた!?
周囲に敵は見えなかった!
魔法を使われた形跡も見られなかった!
か……回復魔法を……!
「逃すか」
瞬間、目の前の景色が歪んで見えた。
…………誰かいる!
周りの景色に同化していて分かり辛いけど、透明になっている人がいるんだっ!
敵は最初から7人じゃないっ、8人だったのね!!
「
「ちっ」
咄嗟に弱い魔法だけど放つことができたお陰で敵の追撃を免れることができた。
「
「
「きゃあっ!」
ランクSの魔法……!
全身に痺れが広がり、魔法が上手く使えない。
でも動けなくなるのはわずか1秒……!
この距離なら次の攻撃はかわせる───
「RAVEN!!」
「ここだぁ!!
足元の魔法陣から光の鞭が現れ絡みついてくる。
嫌な予感がする。
これは絶対に食らってはダメだ!
痺れが取れたと同時に横へ飛ぶが、光の鞭が足に絡み付く。
逃げきれなかった。
いくつも鞭が纏わりつく。
魔法が封じられる。
私が持つ設置型の魔法、
「縛ったぞ!」
「勝ったぁ!!」
「決めるぞ」
一斉に敵が攻撃に転じてくる。
「いや……いやっ……!!」
慌てて鞭をどうにかしようとするが、簡単に外れるわけがない。
魔法も使えない。
どうすることもできない。
「外れてよぉ!」
その時、私の魔法の影響からか、地面がピシピシとひび割れ、大きな音を立てて崩落した。
魔法陣は消滅し光の鞭も消えたが、私は下へと落下していってしまった。
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