新旧最強プレイヤー4
【メア目線】
トーシローの生体反応が消えた時に前回来た人達がまた来たのだと悟った。
あの人達の目的はトーシローと同じく私だ。
でもトーシローとは違う。
あの人達が私に向けてくるのは好意なんかじゃなく、まるでおもちゃと遊んでいるような感覚だ。
私のことを人として見ていない。
そんな人達と話し合う必要なんかない。
トーシローを殺した人達は必ずここに来るはず。
だから私はここで待つことにした。
トーシローはきっと生き返る。
だからその前に全ての片を付けるんだ。
正面の扉が重々しく開いた。
やっぱり前回来た人達の姿が見えた。
それとは別に知らない人も多く見えた。
かなりの人数…………五人以上はいる。
でも、私のやることは変わらない。
「前回のことがあったからトーシローには生体感知の魔法を付けておいた……。そしてトーシローの生体反応が無くなったからまさかと思っていれば…………まだ懲りてなかったのね」
「やぁやぁやぁ! 久しぶりだな漆黒の魔女メア! 俺達最強ランカーが唯一やり残した不始末を片付けに来てやったぜ!」
「誰だか知らないし覚えるつもりもないけど、これ以上無駄な時間を使ってられないの。
いくつもの魔法陣を展開し、クレーター荒野に降る隕石と同等のものを相手に向けて放った。
「散開!!」
「
一斉に敵が散らばり、一人が反射の魔法を使って隕石をいくつか私に跳ね返してきた。
同時に散らばった敵から二つほど魔法が飛んできた。
「
透明の防護壁を張り、炎と針の魔法を防ぎ、隕石が当たると同時に防護壁は砕け散った。
視界を塞ぐような魔法は使えない。
全ての相手の位置を見失わないようにしないと。
「
前方の床を全て沼にさせ、雷でできた龍を召喚して既に近くまで来ていたグローブを嵌めている人へ突進させた。
即座に床は土で上書きされ、沼の効力は消される。
一つの魔法で二つの魔法をレジスト、今まで戦ってきた人達よりも頭の回転が速い。
Sランクの魔法を連発しているのに、まだ誰も倒せていない…………ならもっと増やすしかない。
「
全ての身体能力を著しく向上させた。
目の前まで敵が来ていた。
「
「えいっ!」
一発目の拳を掴み、捻って地面に押し倒した。
「なっ!?」
「
圧縮された火の玉をゼロ距離で倒した人に押し当てると、殴りかかってきた人は跡形もなく消し飛んだ。
「まっつんさん!!」
「化け物め!!
私は勢いよく地面を蹴り飛ばし、距離を取るようにして攻撃を避けた。
しかし、宙に浮いている私に向けて追撃の魔法が襲ってくる。
「
「
「
全てランクSの魔法。
全て即座にレジストする必要がある。
「
「それはアイツの……!?」
5秒以内に発動した魔法を同じように発動することができる魔法。
これで3つともレジストした。
「メアも当たり前のように使えるのかよ……!」
「一体いくつランクSの魔法が使えるのかしらね」
まだ相手は六人。
前衛が三人と後衛が三人。
近寄ってきた一人を落としたことで、少し警戒してこのまま距離を取った戦い方をしてくれるなら楽だけど、どうかしら。
「休むヒマを与えるな! 手が回らないほどに追い詰めろ! そうすりゃ勝てる!!」
「おう!!」
動きを止めることはしないみたいね。
そして変わらず……3:3で分かれて攻撃。
後ろの三人をどうにかしたいから…………
「
「うえっ!?」
後衛の一人を串刺しにした。
「
即死させたものだと思ったのに、近くの女の人が回復魔法で留めた。
「うへぇ〜この距離で届くのかよ!」
「いいから早く抜け出しなよ死ぬよ」
「おらっ」
串刺しにした人は無理矢理に
やっぱりトーシローと違って痛みを感じないのね。
「ファルカナさん助かったわ」
「いいから援護しましょ」
「おう!」
向こうはどうやら回復魔法を自分以外にも使えるのね……。
さっきの人みたいに一発で仕留めないと回復されてしまうことも考慮しないと……。
「
女性の剣士が背後に回ってきた。
「
「
光の剣を空中に召喚し、女の人の攻撃を防いだ。
それと同時に男の剣士の人も詰めてきていた。
前回私とトーシロに捨て台詞を吐いていた人だ。
「多次元斬り!」
「
今度は闇の剣を空中に召喚し、男の人の攻撃を防いだ。
しかし、突然別方向から斬りつけられた。
「きゃあ!」
「入ったぁ! 多次元斬りの能力は知らなかったみたいだな!」
剣の能力だったのね……!
魔法に関しては全て知っているけど、武器はいまいち詳しくないから……!
「畳み掛けろぉ!」
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