第19話 生きると言う旅

人の人生は、生まれると直ぐに、周囲を認知して理解を始める・・・


触れる物や聞こえる物と、自分の見る世界がどんどんと大きく広がって行く・・・


意思で動けるようになると、周りの者と競うように行動範囲を広げて行く・・・


言葉を使い考えるようになると、仲間を求めるようになり・・・


夢中で社会の中に入って行くと、悩みを持つようになり・・・


我を忘れ忙しく日々を繰り返して、気付くと一人になっている・・・


徐々に集団から距離を置き、動きも遅く停滞する・・・


騒がしい社会から外れて、人気の無い空き地に、引き込み線に進んで行く・・・


何も無い場所で、静かに動きを止めて、やがて活動を停止する・・・


無から生まれ無に帰る、だが、その無の中に残された何かが、人としての痕跡だ。


胸の中に仕舞われている暖かい記憶が、幾つ残っているかで、人として生まれてきた人生の意義が確定するのだ。


決して無ではない、僅かな心の軌跡が残されているならば、何も無い人生ではないと言えるのだ。


何かを残す事、何かを伝える事で、人が理解し合い、人類の歴史を作って来たのだから、迷う事無く前へ進もう!



23年12月18日

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る